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side.ryosuke
「いのおちゃん、すき…。」
「ふは、俺もすきだよ。」
気持ちが落ち着いたのか、高ぶってるのかよくわからないけどなんだか幸せな気分になって、いのおちゃんへ「好き」の気持ちを伝えずにはいられなくなった。
やまちゃんすきー、とか言いながら頭を撫でてくるから、なんだかカレカノの立場逆じゃない?って思う。
いのおちゃんがどんなプレゼントでも嬉しいって言ってくれた気持ちはすごく伝わったけど、やっぱり何かやりきれてない感がある。
だってあのプレゼント、慌ててたからほんとに納得して買った訳じゃないんだもん。
「ねえ、いのおちゃん、そのネックレスはあげる。」
「いまさら返してなんて言われても返さないけどね。笑」
「そっか。笑 だけどね、やっぱりそれだけじゃ納得いかないよ。誕生日過ぎちゃうけど、欲しいもの言ってくれたらあげるよ!」
えー、いいのにーとか言いながら少し考えてたいのおちゃんだったけど、すぐに何か思いついたように顔を上げた。
「じゃあさ、俺が欲しいって言ったらなんでもくれる?」
「うん、時間はかかっちゃうかもしれないけど…。」
「ぜったいぜったい、なんでも?」
「うん、ぜったい。」
「やったあ!」
一呼吸おいた後に、いのおちゃんはニコッと笑ってこう言った。
「じゃあ俺、やまちゃんからのキスが欲しいな…。」
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