君の、笑顔で。4

＠106 ページ27

矢崎side




涼くんがインフルにかかって4日。



最初は大丈夫と言っていた本人も
日数を重ねるごとに熱が上がり
今は酸素マスクを付けて苦しそう
な呼吸を繰り返してる。
2日前まで会話が出来ていたけど
今は呼吸するのに精一杯。


矢「38.6℃か。今、解熱剤点滴してるからね。氷枕持って来るから待っててね。」



解熱剤を入れても持つのは2、3時間。
副作用のことを考えても一日中点滴
することは難しい。
あとは本人の体力が持ってくれること
を願うしかない。



観察室に移動したから他の看護師も
時間があれば涼くんの所へ行って
声をかけたりしてくれてる。






「さっき涼くんの所行って様子見てきたんだけど、声掛けたら涙流してて。相当精神的に来てるみたい。」






矢「2ヶ月ずーっと病院だもんね。家に帰って家族と一緒に過ごす時間があれば少し違うんだろうけど、それも出来ないからね。とりあえず熱だけでも下がって欲しい。」



「そうだね。熱が下がるとだいぶ違うと思う。見てて本当可哀想になる。あとは合併症ね、去年あれだけ気をつけて見てたのに脳症併発したから。時間ある時私もちょくちょく見とくね。」




矢「ありがとう。助かる。」



同僚と会話を交わして涼くんの待つ
観察室へと向かう。

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