え、なんか森山に睨まれてるんだけど。【黒バス*海常*season5】

渡り廊下走りたい ページ1

自分から気まずい雰囲気にしたけども!!この雰囲気は苦手だし、チャイムの助け舟もありでどうにか脱せられる！


そう決め込んだわたしは勢いよく笠松の腕を引っ張り上げた。



あ「笠松！チャイム！いこう教室帰ろう！ね！」


だけど笠松はまったく動こうとせず、顔を俯かせて固まってる。


あ「かーさーまーつー。五時限目はじまるー！」



笠「…ねぇよ」


不意にぼそっと聞こえた笠松の声にほっ?と声をあげた。




笠「笑わねぇよ…」


そう言いながら笠松が立ち上がったからわたしよりも目線が高くなる。見下ろされながらわたしは笠松の言葉に耳を傾けた。



笠「だれがどんな夢をいっても、そんなの個人の自由だから…。俺ならぜってぇ笑わねー…」


あ「…ん」



お互い一直線に見つめ合ってるけどぜんぜん恥ずかしさなんかなくて。むしろ逸らしちゃいけない気すらする。



笠「つか、そんなのにびびってる暇あったらちゃんと大学考えろ！！」


あと将来のこととか…！？と怒りながらも笠松の愛情を感じるからうれしくなった。


あ「わかってるー!!時間も時間だしさっさと戻ろう笠松ー！」



ああ、と返事をしながら自分の腕に触れてるわたしの手の存在に気付いたのか、いまさら顔を赤くする笠松にごめんと笑いながらわたしは歩き出した。



あ「ねー笠松ー？」


笠「…ん？」



すこしうしろにいる笠松に聞こえるように言う。



あ「わたし一生笠松といたいと思った」



話したいときになんでも話せて、


相談にものってくれて、


つらいときは喝と励ましをくれて、


ちゃんとオカンみたいな愛情をくれる笠松と、



わたしは一生友だちでいたいと素直に思う。




笠「はっ…おま……っえ」


あ「笠松のこと大好きすぎるよもー」



お母さんみたいな笠松がすごく好き。


だけどすごく男前な部分もあって頼れるからそこもまたすごく好き。



笠「お、…俺も…ｯ」


あ「んー……わー！？」



笠松がなにかを言おうとしたから振り向いたけどそれが間違いだった。



笠「は…なに?」


あ「な…っでもない！はやく教室戻ろー！？」





渡り廊下からちょうど森山がわたしたちのことを見下ろしていたのを見つけてしまった。


なんかもうなんだろうね!?森山怖いよ！！とりあえず森山怖いよ！！


ひさしぶりの森山の睨みを見てしまい、わたしは笠松のことなんて気にせず教室にダッシュで向かっていった。

監督こわいよ鬼畜だよ監督→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す