265話 最低な兄弟? ページ15
みゆきside
お父さんとお母さんは台所にいて、お昼ご飯の準備をしている。
私は居間のテーブルの近くに座っていて、トト子ちゃんを待っている。
トト子「みゆきちゃん!」
トト子ちゃんの声が聞こえたので、顔を上げた。
みゆき「トト子ちゃん!」
トト子「ねぇ、みゆきちゃんが使ってる部屋でガールズトークしましょうよ」
みゆき「うん。その前にみんなの部屋に行きたいんだけど、いいかな?」
トト子「ええ、いいわよ」
私は立ち上がり、トト子ちゃんと居間を出た。
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おそ松side
俺達は洗面所で手を洗い終え、部屋に戻ってスーツからパーカーに着替えた。
カラ松「おそ松。本当に大丈夫か?」
おそ松「うん」
≪夜中に松野家の前に来たらカラ松がはりつけにされてたんだ。チビ太に火をつけられたのに、誰も助けないでおそ松と他の兄弟が一緒になって物を投げつけるのを見たよ。さすがのチビ太も火はちゃんと消したようだ。ありゃあ、人間不信やトラウマになっちまうよ≫
おじさんの言う通りだ。
1ヶ月前のあの日…。
俺達はカラ松に物を投げつけたので、当然入院することになった。
あれから、数日経って退院したカラ松は「親も兄弟も友達、誰も信じられない」というくらい心を閉ざしてしまった。
俺達…。
いや。
俺がカラ松の心を壊してしまった。
そんな時に来てくれたのが、みゆきちゃんだった。
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トド松side
誰かが襖をノックした。
十四松「どうぞ〜!」
襖が開いたら、みゆきちゃんとトト子ちゃんがいた。
チョロ松「みゆきさん。トト子ちゃん」
トト子ちゃんが部屋に入ってから、みゆきちゃんは部屋に入った。
みゆきちゃんが最後に入って襖を閉めた。
みゆき「おそ松。カラ松。大丈夫?」
おそ松「うん…」
カラ松「ああ。何も心配しなくていいんだよ」
みゆき「そう?」
カラ松「ああ」
おそ松「さっきの…。東郷さんの一言で…」
みゆき「ん?」
おそ松「俺達…いや。“俺がカラ松の心を壊してしまった”って思い知らされたよ」
カラ松「えっ…」
おそ松「“夜遅くにチビ太と何やってるんだよ”って…。火あぶりにされてるカラ松に物を投げつけてケガさせた挙句、入院することになってさ…」
チョロ松「おそ松兄さん…」
おそ松「俺は…。最低なお兄ちゃんだよ…」
カラ松「いや…。その弟が最低だろう」
おそ松「え?」
カラ松「いつもなら、笑って許せていたのに…。このことだけは許せなかったんだ」
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作者名:よっちー | 作成日時:2017年6月12日 22時