《魔入間》参りましょうMyGirl！6

207:少女、報道 ページ46

「なﾞ」

その朝、バビルスが震撼した。

【問題児クラスの愛嬢！A2年＆注目の1年ゼパル･ゼゼ､図書館で逢瀬の瞬間！！――学年を超えたビッグカップル誕生か？！】

「「「「なﾞｧぁああﾞ？！？！」」」」
『へ…、ふぎゅｯ！』
「ウソよねAちゃん！？」
「おのれ新聞師団…こんなものにAの名を使うなど！」
「違うよねAこんな陽キャの象徴タイプじゃないよね？ね？」
「イヤだーｯ！ｸｿｯ心臓破りで活躍してれば僕だってｪﾞ！」
「己のほうが筋肉があるし登れる！」
「合成も有り得るわ！法的措置も視野に…」
「原稿盗ってくる」
「キｨイ！羨まじｨｲｲﾞ！！」

阿鼻叫喚のなか、エリザに両肩をガクガク揺らされつつAが声を絞る。

『ま､待って誤解！誤解だからっ、これはただ…！』
「やはりガセなのだなよし燃やす」
『いや「Aちはお菓子食べて待ってて！」はむぐｯ？！』
「入間くんも行くよね？！カチコミ！」

さてこの強火A担はどう出るか。
期待と好奇心。それと不安が交じった視線たちが入間へ注がれ――…

「勉強してたんだよね？」
「「えっ」」
「ほら、写真のA。家でも僕と勉強する時こうやって髪結ぶよね。机の上に本とか見えるし」
「「(今マウントとった？)」」
「仮にそうだとして…まず僕達(主におじいちゃんとオペラさん)に挨拶とかあるだろうし、ね！」
「「(バックこわ…)」」
「すみませんでしたァｯ！」
「「あ。そうだコイツ前科持ちだ」」
『入間…っ！』
「大丈夫だよA。じゃあ…
これ、説明して？」

▷▶︎▷

「――高位魔術の勉強法…ですか？」
『参考にした本とか教えてほしくて…。ダメ、かな？』
「いいえｯ！Aさんのお力になれるのは全智全能な俺！ゼパル･ゼゼしかおりません！では早速愛のひとと…いえ勉強会を開きましょう！静かな場所で！そう、2人だけの！！」

▷▶︎▷

『…って、いう…。でもゼゼくんだって絶対迷惑してるしっ新聞師団には違うって言ってくるから…！』

だからカチコミはだめ！と胸の前で両手をバツにするA。
と、それまで静観していたアガレスが

「てかなんで図書館に2人？」
『…、ぅ？』
「わざとコイツがヒト払いしたか…
このネタ欲しさに新聞師団が手を回したか、じゃん？」
「「……｡」」
『ぁ…あれ…？』

考え込むAの横で息を吸う問題児達。
判決は…勿論、

「「「―――有罪ッ!!!」」」

3時間後。新聞師団の訂正と謝罪文が大きく貼り出された。

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