2.どんな時も心は社畜 ページ7
地球に停泊してる春雨第七師団の宇宙船。
戻ってきた神威を阿伏兎のぼやきが出迎えた。
「団長ォ、どーこほっつき歩いてたんですかい。俺に財布預けたまま消えるなんてよォ、このすっとこどっこい」
「美味しそうな匂いにつられて、気づいたら夏の陽射しにやられてたよ」
「もーちっと部下のこと考えてくれませんかねェ……団長、そのピンクいの、どこから盗ってきたんだ？」
阿伏兎の指し示す方向、神威のポケットから桜柄の扇子がはみ出していた。
どう見ても神威の趣味ではない。どこかでかっぱらって来たか、誰か殺った時に拾ってきたんだか。なんて不穏な想像を、彼の部下なら日常的にしてしまう。
「あ、返し忘れてた。これはね、かくかくしかじかで……」
「なーるほど、日光と空腹で倒れかけたとこを助けてくれたお嬢ちゃんから大金巻き上げて、扇子も借りパクしてきたってことだな」
「いやそこまで言ってないよ？ とにかく、Aにお金とこれを返さなきゃいけないから、明日の日没に会う約束したんだ」
明日の日没、と聞いた阿伏兎は思い出したように仕事の話を始める。
「そういや、明日の夜に仕事の打ち合わせが入ったよ。なんでも、宇宙海賊千鳥の残党で立ち上げた奴隷商の
「千鳥って結構前に潰されたよね。なんでまた？」
「知らねぇよ。またキナ臭い商売するってので、腕の確かなとこに、ってことらしいぜ」
「ふうん」
「今時、人攫って売るなんぞ流行んねェだろうよ、このすっとこどっこい」
阿伏兎は面倒臭そうに呟いた。
本音では受けたくない仕事である。奴隷を扱うのは色々と手間がかかるのだ。戦うことしか興味ない馬鹿集団では、ナマモノの商品なんて管理してられない。
「奴隷なんて弱い奴しかいないからさ、俺は興味ないんだよね」
我らが団長は案の定、である。
しかし、受けない訳にはいかなかった。海賊というのも定職ではない。時には気乗りしない仕事も受けなければ、あっという間に赤字になる。
攫ってくるだけの、低原価で仕入れて高価格で売れる商売ってのは儲かるらしく、今回の仕事は割りが良い。
キナ臭くても運ぶだけの簡単なお仕事で荒稼ぎできるのは、条件としては悪くない。
作者のつぶやき
千鳥は陸奥ちゃんの実家(適当)
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夢宵桜(プロフ) - 琥珀糖さん» 読みにくくてすみません…。配色を少し変えてみましたが、如何でしょうか。 (4月1日 6時) (
レス) id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖(プロフ) - 色盲とかではないのですが、背景と文字の色が同系統すぎて読めません。可能でしたら変更して頂きたいです。 (4月1日 1時) (レス) id: 02d9a0ed5d (このIDを非表示/違反報告)
夢宵桜(プロフ) - 名無し5059号さん» 見えない色と見える色を教えて頂けますか？ 私は色盲についての知識が浅いため、今の配色のどの部分が見えないか教えて頂けたら、対処法を考えられるかもしれません。 (2月16日 23時) (レス) @page46 id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し5059号(プロフ) - 色盲で文字が見えないけど対処法ありますか? (2月16日 22時) (レス) @page1 id: 427c7b5a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢宵桜 | 作者ホームページ：https://lit.link/dreamfairy
作成日時：2023年12月13日 23時
