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「そろそろ一晩経つし、投薬された薬の効果が切れて禁断症状が出始める頃よ。正常な判断もできなくなってきてると思う」

「視界も晴れたし、弱体化してるなら、俺達の敵じゃないね」

「あとは、黒幕さんに塩まき農法でも教えてあげましょか」

 なんだそれ、という顔の神威に、Aは補足する。

「強くなるには、強い人と戦うことも必要でしょ? 作物を、塩と戦わせて強くさせる、みたいな育て方。でも、土壌に塩NGなのが常識として知られてるし、試す人が少なくて成功例は少ないんじゃないかな」

 納得した顔になる。分かりやすい例えだったようだ。

「なるほど」

「そーいうこと。でも、この土地はもうダメだと思う。半分ハッタリ。まぁ、どっちにせよ、ここの土はもう塩が混ざってるからね」

 Aの説明が終わったタイミングで、神威に阿伏兎からの通信が入った。

『団長、今どこにいんだ?』
「Aと宮殿の近く」
『何で姐さんが?』
「森に置いてた船が襲撃されたらしい」
『アイツら──』
「農民の正体は兵士だ。Aがいうには、増強の薬を盛られてるらしい」
『どうりで色々と妙に感じたわけだ』
「俺はAと黒幕のとこ行くから、あとはよろしく」

 神威は通信を終えて、Aに向き直った。

「行こう」
「うん」





 阿伏兎は神威との通信が終わったあと、他の団員達と合流を始める。視界が開けて、状況が視認できるようになった。

 兵の動きが明らかに鈍い。
 そのうえ、錯乱した一部の兵は味方同士で殺し合い始めている。
 そんな空気に気づいた阿伏兎は悪い笑みで煽りに行く。

「よォ、お前ら。なーんか顔色悪くねェか? 死んだ魚の目みたいじゃねェか」

 もう言葉の意味すら理解していないように見える。白目剥いた兵は人を認識するだけで攻撃する。

「シャブ漬けなのは、宮殿のお偉いさんだけじゃなかった、ってぇことか」

 阿伏兎が冷静に呟いた。

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夢宵桜(プロフ) - 琥珀糖さん» 読みにくくてすみません…。配色を少し変えてみましたが、如何でしょうか。 (4月1日 6時) (レス) id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖(プロフ) - 色盲とかではないのですが、背景と文字の色が同系統すぎて読めません。可能でしたら変更して頂きたいです。 (4月1日 1時) (レス) id: 02d9a0ed5d (このIDを非表示/違反報告)
夢宵桜(プロフ) - 名無し5059号さん» 見えない色と見える色を教えて頂けますか? 私は色盲についての知識が浅いため、今の配色のどの部分が見えないか教えて頂けたら、対処法を考えられるかもしれません。 (2月16日 23時) (レス) @page46 id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し5059号(プロフ) - 色盲で文字が見えないけど対処法ありますか? (2月16日 22時) (レス) @page1 id: 427c7b5a4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢宵桜 | 作者ホームページ:https://lit.link/dreamfairy  
作成日時:2023年12月13日 23時

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