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 広めの部屋で、大規模な札勘定が行われている。
 阿伏兎の監視下で、何人もの団員が紙幣の数を数えている。戦闘員である団員には苦行なのか、疲れた顔をしている者もいる。

「阿伏兎! 手伝いに来たよ」
「姐さん。もう大丈夫なのか?」
「うん、寝てただけだから」

 恥ずかしい気持ちが再び込み上げる。これ以上その話をしたくないので、サクッと話題を戻す。

「お金数えるの、手伝うよ」
「悪ィな」
「いいえ、私が作ったキッカケだし、金勘定は好きだから」

 目を輝かせて応えると、阿伏兎はやれやれと言いたげに優しく笑った。

「んじゃ、姐さんはそっちの塔を数えてくれ」
「任せて!」

 Aは髪をくくって本気モードの雰囲気を出す。
 その後になって、こんなことを言い出す。

「ところでさ、みんな苦しそうに数えてるけど、このお金で紙幣計数機(カウンター)でも買えばいいんじゃない?」

「姐さん、それはもっと早く言ってくれ!」

 阿伏兎の悲痛な叫びに、その場にいる団員は全会一致で同意していた。

「たぶん破鳥にあっただろうから、持ってこればよかったなぁ。そこまで思いつかなかった」

 これだけのお金を管理していたなら、紙幣計数機があってもおかしくない。だから、アジトのどこかにはあったはず。
 今となっては、Aが爆破してしまったから、回収することはもう不可能である。

「そうだ、今この船は美屯(ビトン)星に向かってるけど、阿伏兎も一緒に買い物行く?」

「俺ァまだ後始末が残ってるからパスだな。団員と行ってこい」

「わかった」

 会話をしながらもAの手は動く。
 10枚ずつで区切って、それをさらに10組合わせて、留めて、積んで。高速とまではいかなくても、手際よく積み上がっていく。

 そんなAの紙幣捌きを、阿伏兎率いるお札数え隊は尊敬の眼差しで眺めていた。

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夢宵桜(プロフ) - 琥珀糖さん» 読みにくくてすみません…。配色を少し変えてみましたが、如何でしょうか。 (4月1日 6時) (レス) id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖(プロフ) - 色盲とかではないのですが、背景と文字の色が同系統すぎて読めません。可能でしたら変更して頂きたいです。 (4月1日 1時) (レス) id: 02d9a0ed5d (このIDを非表示/違反報告)
夢宵桜(プロフ) - 名無し5059号さん» 見えない色と見える色を教えて頂けますか? 私は色盲についての知識が浅いため、今の配色のどの部分が見えないか教えて頂けたら、対処法を考えられるかもしれません。 (2月16日 23時) (レス) @page46 id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し5059号(プロフ) - 色盲で文字が見えないけど対処法ありますか? (2月16日 22時) (レス) @page1 id: 427c7b5a4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢宵桜 | 作者ホームページ:https://lit.link/dreamfairy  
作成日時:2023年12月13日 23時

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