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ところ変わって、阿伏兎はAに話しかける。
「姐さん、いきなり撃つなんて大胆だよな──えっいない?」
「阿伏兎の話は聞きたくなかったみたいだね」
「オイオイ勘弁してくれよ。姐さんはまた変なのに巻き込まれたのか?」
相も変わらずな調子で話しつつも、消えたAを心配している。
「おいお前ら、いつまで俺を無視してるんだ」
「おっと、忘れてた。おいアンタ、A知らない?」
「知らねぇよ! いつの間にかいなくなってやがったのか!」
「使えないな、本当に。阿伏兎、コイツもう要らないよね」
神威が戦闘を再開しようとした瞬間──。
破久星の奥から、轟音と共に宇宙船が浮かび上がった。
「アイツら、まだお仲間がいたのかよ」
阿伏兎が面倒臭そうに声をあげる。
しかし、なんだか様子がおかしい。
宇宙船は向きを変えると、神威達の方ではなく、アジトの中心に向かって爆破し始めた。
衝撃音が響き渡り、アジトが破壊されていく。
「やめろ! そこはダメだ!」
悲鳴をあげたのは、破鳥のボスだった。
そんな悲痛の叫びは届かず、破れたアジトから札束が舞った。
ついにAの金庫破りが成功したのである。
そして、絶望に打ちひしがれるボスに更なる追い討ちが。
勢いよく走ってきたAが、15cmほどの厚さのある本の角で後頭部を殴った。15cmの角で。
「ぐぁっ」
ごっ、と鈍い音がして、ボスは倒れた。
その両手に、すかさず手錠をかける。
「お前、今日から私の奴隷な」
にっこり笑って、Aが下克上を果たした。
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夢宵桜(プロフ) - 琥珀糖さん» 読みにくくてすみません…。配色を少し変えてみましたが、如何でしょうか。 (4月1日 6時) (レス) id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖(プロフ) - 色盲とかではないのですが、背景と文字の色が同系統すぎて読めません。可能でしたら変更して頂きたいです。 (4月1日 1時) (レス) id: 02d9a0ed5d (このIDを非表示/違反報告)
夢宵桜(プロフ) - 名無し5059号さん» 見えない色と見える色を教えて頂けますか? 私は色盲についての知識が浅いため、今の配色のどの部分が見えないか教えて頂けたら、対処法を考えられるかもしれません。 (2月16日 23時) (レス) @page46 id: 77ab0362c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し5059号(プロフ) - 色盲で文字が見えないけど対処法ありますか? (2月16日 22時) (レス) @page1 id: 427c7b5a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢宵桜 | 作者ホームページ:https://lit.link/dreamfairy
作成日時:2023年12月13日 23時