烏天狗警察に幽閉されてる凶兆の神様【鬼灯の冷徹】

27話 ページ32

鬼灯side

一「鬼灯様〜！」

おや、あちらから走ってくるのは
座敷童子の一子さんと二子さんですかね。

あんなに急いでどうしたんでしょう。

一「お姉ちゃんできた！」

二「新しい名前もらった！」

鬼「順を追って説明してください」

お姉ちゃんって誰ですか？
新しい名前ってなんですか？

凛「Aお姉ちゃんに凛音ってもらった」

蓮「Aお姉ちゃんに蓮香ってもらった」

誰かと思えばAさんですか…。

凛音と蓮香ですか。
Aさんらしいいい名前ですね。

私なんかよりずっといい名前です。←

凛「凶兆の神って何？」

蓮「偉い神様なの？」

子供だから、わからないんですか。

でも教えていいものなんでしょうか。
彼女が不幸の象徴だと。

『凶兆は不幸。私は不幸の象徴です』

凛「そうなの？」

蓮「不幸の象徴なの？」

『はい…』

座敷童子さんの後ろには
いつも通りのAさんがいました。

いえ、僅かではありますが…
何処か悲しそうな顔をしてます。

何故貴女は我慢するんですか。
もう少し頼ってください………。

凛「でも、私達のお姉ちゃん」

蓮「不幸の象徴じゃない」

鬼「そうですね」

震えているAさんの手を取る。

なんて冷たいんですか、
今までそうやって1人で凍えていたんですね。

鬼「貴女は此処にいてください。
それが、私達の望みなのです」

泣いてますね。

下唇を噛み、眉間にしわが寄ってます。

鬼「泣いていいんです」

『………ありがとうございます………』

凛「お姉ちゃん」

蓮「お姉ちゃん」

どうか此処に来たことで
Aさんが少しでも救われてますように。

28話→←26話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す