射すくめる瞳【赤】 ページ20
「…お前は、俺がおらんと生きていけんやろ」
彼がいなくても大丈夫なように。
そうすることが、お互いのためだと信じて生きてきたのに。
私の８年間が、足下から音を立てて崩れていった瞬間だった。
私はそこから、まるで呪いにかけられたみたいに、動けなくなってしまった。
音楽はいつの間にか止んでいて、静かな部屋に、レコードのぷつ、ぷつ、という音だけが定期的に響いていた。
抵抗をやめた私に、彼が催眠術のように囁く。
「お前は俺以外では感じひんよ」
そう言うと、彼の舌が、柔らかく私のうなじを這った。
「…っ、やめ、、て…」
反射的に反応してしまう自分が、もうよくわからなかった。
「…ふっ、鳥肌、立っとるで」
後ろから回された右手で服の上から胸を触られ、中に着ている下着だけを器用にずらして、先端を執拗に擦られる。
「…っ、、…」
「なあ、いつまで意地はっとんの？」
耳元で囁かれ、空いていた左手も加わって、両胸を攻めてくるから…
「んっ、、、…」
必死で人差し指を噛んでいた唇の隙間から、声がこぼれる。
いつの間にか完全に私の背後に回り込んでいた彼が、左手で乱暴に顔を振り向かせてくる。
「…舌、出せ」
「、、やだっ…」
「ええから。出せ」
ぞっとするほどの色気を漂わせた目に射すくめられて、脳から思考を奪ってゆく。
おそるおそる舌を差し出すと、空中で、彼の舌先が触れた。
そのまま、濡れた舌はゆっくりと絡み、意識が先端に集中していく。
その間も、閉じられることのない瞳が、私を射抜き続けるから、
私の視界は次第に潤んできたけれど、不思議なことに、
反比例するように恐怖心は麻痺していった。
頭が、ぼうっとする。
一度 舌を離した彼が、今度は噛み付くように唇を合わせ、深くまで差し入れてくる。
「んんっ、、……ぁあ、、」
彼の左手が、太ももをたどりスカートの中にゆっくりと入りこみ、
脚の付け根を焦らすように撫でてきた。
「……なあ」
唇が離れたと思った瞬間、
彼が耳元で ゆっくりと私に語りかける。
「…濡れてへんかったら、別れたるわ」
……勝敗は、とっくに決まっていた。
彼は下着に指を差し入れて私に触れ、それを確かめると、
「……えろい女」
蔑むようにそう言って、中指を突き刺した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 759人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たまご(プロフ) - ななさん» なな様、うれしいコメントありがとうございます^ ^ すばるくんとの旅行、一緒に楽しんでくださいね^ ^ (2018年1月11日 1時) (
レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - あくあさん» あくあ様、いつもありがとうございます！ 青さん派のあくあさんには申し訳ないですが、不器用すぎる赤さんとの旅行、一緒に楽しんでいただけるとうれしいです！ (2018年1月11日 1時) (レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - psycheighterさん» psycheighter様、コメントありがとうございます^ ^ 有り難いお言葉、うれしいです…！ 彼らも大人なので、こんな恋愛していてほしいという、私の願望が詰まっておりますが…笑、最後までお付き合いいただけるとうれしいです。 (2018年1月11日 1時) (レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 今1番更新が楽しみな小説です。私はすばる担なのですばるくんと幸せになったらいいなぁとドキドキしながら読ませて頂いてます！ (2018年1月11日 0時) (レス) id: 6cdacb0f72 (このIDを非表示/違反報告)
あくあ - ほんと不器用すぎて切なすぎる。けど、それも赤さんっぽさが出てていい。あぁ〜映画化してほしい。笑 (2018年1月10日 23時) (レス) id: 4e4eb3dcc1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たまご
| 作成日時：2018年1月2日 17時
