赤城仁花 118 ページ10
赤城「・・・めんどくさい彼女持ったね、いやらしい彼氏さん。」
出水「いやらしいとか面倒くさいとか言うな!!」
私は今、医務室の前。凛ちゃんの所に行こうとしたら出水先輩が運び終わってたのが見えたのでそこに居る。
赤城「めんどくさいはともかく、いやらしいのは事実です」
出水「お前な・・、あ、足治ったんだな」
赤城「はいっ!おかげさまです!で、凛ちゃんの事ですけど・・・」
私は唐沢さんに貰った紙をそこらに置き、手を後ろで組む。
出水「・・・アイツ、俺の事出水って・・」
赤城「そんなに気にしたら負けだと思うけど?凛ちゃん先輩は悩んでる、ずっとずっと。少しぐらい、楽になるほーほう知っても良いと思うんだけどね〜・・」
沈黙。
これは本当に凛ちゃんの気持ち次第なのだ、悔しいけど助けてあげれない、踏み込めない。
「あの・・どうしたんですか?」
ふと、声がする。
赤城「ぱんぱかぱーん!!Aちゃん!」
出水「あ、佐島か・・いや、凛が・・」
Aちゃんはキョトンとしながら医務室を覗く。
主「なる程・・・。あ、赤城ちゃん足治ったんだね」
赤城「うんっ!なる程ってどうした?」
いや、あの、と気まずそうに控えめに言う。
主「悩むのを止めて、自分の思う通りに進んだら良いんじゃないかなって・・あ、すみません!嫌味言っている訳では無くて!!私は力不足だけど、一緒に悩んだら良いと思うんです。」
だって、とAちゃんは続ける。
主「笑ってた方が楽しいですよ?」
Aちゃんはニコッと笑った。ことりと音がする。
赤城「凛ちゃんしつれーい!」
私は思いっきりドアを開け、起きて盗み聞きしてるであろう、凛ちゃんを見た。
赤城「凛ちゃん先輩、『存在価値』は私は他人が決める物だと思うよ?あぁ、この人と居ると楽しいなとか嬉しいなとかそれだけですでに、本田凛として『存在価値』はある訳です。」
凛「・・・」
赤城「Aちゃんの話聞いてたんでしょ?うふふっ♪後輩がそこまで言うんだよ?」
出水「凛・・!!」
凛「・・・分かってる、分かってるよ・・」
主「先輩諦めないで下さい、私だって皆さんだって、戦わなくてもそれ以前に先輩のそばに居るじゃないですか!!逃げて下さい、甘えて下さい。その度に私が助けてあげます!」
Aちゃんは自分の拳を握り締め、そう言い放った。
凛「・・・・ぅ」
凛ちゃんは小声で『ありがとう』と言った。そして笑って泣いて居た。
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作者名:皆が大暴走しています(仮)作者様方々 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kuga kanoshi/
作成日時:2015年5月28日 16時