【黒バス】刺されても痛いだけなんだけど・・・（汗）【境界の彼方】Part２ (ページ33)

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＃５９ページ33

黒子side

どうしようどうしようどうしようなんでなんでなんでなんで僕は助けられなかったんだ？！

ずっと眺めていた。空を見ていた？Aさんを見ていた？それとも、

自分の愚かさをかみ締めていた？

黒「うっ・・・・」

あまりのグロさに僕は嘔吐しそうになった。

だけど、嘔吐する前に、Aさんの指がぴくりと動いたのを見逃さなかった。

黒「生きて・・・いる・・・？」

血だらけのAさんに駆け寄って、ズシャァと音を立てて、

膝がすりむけても、制服が破れても、汚れても、気にせず、

Aさんの顔の前に手のひらをおいて、呼吸をまった。

すると、生暖かいのが手のひらにあたった瞬間、

安堵の息が零れた。

黒「よかった・・・・」

今になって冷静になってきた。

”よかった”というのはなんでなんだろう。

彼女は藍原香奈さんをナイフで刺した疑いがあり、裏切り者であるはずだ。

僕たちのことは心配するくせに、転校生を刺したのだ。それは裏切り行為に値するから、

だから裏切りものといった。

だけど、僕は見てしまったんだ。

Aさんを落とした藍原香奈さんを。

そして、その拍子に自分も落ちそうになった藍原香奈さんを助けた

宇佐美Aさんを。

あ「怪物・・・・か。」

黒「Aさん！！よかった、目を覚ましてくれて・・・！！」

これは本心だ。

目を覚まさなかったら、僕はきっと、彼女を・・・藍原さんを・・・。

するとAさんは不思議そうな顔をして

あ「怖くないの？僕、生きてるんだよ？怪我がなくなっていくんだよ？非難しないの？」

確かに、怪我はなくなっている、だんだんと傷が塞がって綺麗な肌があらわになってきた。

だけど、それをみて普通は非難したり、おびえたりするんだろう。

きっと、過去にそのような対応をされた記憶があるからそういうんだ。

だったら、彼女を、ずっとおびえてきた彼女を助けたい。

黒「僕は、生きていてくれて、よかったとしか思えませんが。」

そして、聞かなければいけない。

黒「やっばり貴方は裏切り者じゃないと思います。本当に刺したんですか？」

彼女は冷静さを取り戻す前に、気を失ってしまった。

質問が届いたかはわかりませんが・・・・。