【黒バス】奇病パロ集めてみた【短編集】

喉から花の咲いた茎＊黛 ページ18

黛千尋は喉から花の咲いた茎が生えてくる病気です。
進行するとひとつひとつ言葉を忘れてゆきます。
＊
「「なあなあ、あいつなんか変じゃね？」」

「「口から何か出てるー…キ モ…」

誰もが自分を非難する目で見る
でも俺は言い返せない。

昔の俺ならできただろうな。もっと良い言葉、出せたんだろうな。
俺はこの茎が、花が、増えるたびに、言いたいことが言えなくなる。

誰もこれを治せないのか。

「やあ、こんにちは」

「…」

誰だこいつは

「誰だこいつはって漢字の顔だね。私はAっていうよ。君のその病気、いや奇病を

治しにきた」

何を言ってるんだ、ばかばかしい

「何処に見ず知らずのやつにそんなこといわれて信じる馬鹿がいるんだよ。俺はそんなにお人よしじゃない」

まあまあ、と苦笑いのAというやつ

「だまされたと思って、これ飲んでみなよ。君のその喉から出ている異物さんは収縮されるさ。」

飲んでみなよっつーか無理やり飲まそうとしてるじゃねえか…もう良いか。
こんな自分ならもういなくなっても。


ゴクッ

「うっ…」

こいつやっぱり…

「あれ」

にっこり笑う目の前の女

「だから言ったでしょ？収縮するって。」

「お前、何者だよ…」



「ただの奇病＆珊瑚マニア、かな？」

そんなこんなで、少しばかり言葉を思い出し、茎も収縮された俺は

明日から少しの希望を持てるのだった。
＊
珊瑚が薬になります。

喉から花の咲いた茎＊桜井→←肌の色素が抜ける＊桃井

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