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「ちょ、ちょっとA!!起きて!」
「ん、…何?まだ8時だよ…、」
「違うの!!真選組があなたを採用しますって!!」
「へ……は!?!?」
お母さんの笑えない冗談かと思い、自分の目でも確認する。
間違いなく、"採用"の文字。
あんなめちゃくちゃな面接で通ったんだ。
なんか、複雑だけど嬉しいな。
「これ、もう行っていい感じ?」
「そうみたい。自由な時間に来てくださいって。」
「…今から行く」
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「……よし、張り切ってこう。」
「あっれぇ〜?佐藤先輩じゃないですか!!」
「…えーと、名前なんだっけ?」
「ひ、ひどぉい!!」
いやいちいちうるさいな。
すると、この声に嗅ぎつけた隊士達が押し寄せてくる。
みんな揃いも揃って名前の知らない女の子を囲み出す。
「この子に何をした!!」だの色々騒いでいる。
「…土方さんはどこですか。」
「この子に何をしたか聞いてるんだ!」
「何もしてないですよね?見てわかりませんか。
ったくこれだからおじさんはよ…、」
「おい聞こえてるぞ!」
気にせず前に進もうとすると、
目の前から山崎さんが走ってくる姿が見えた。
やばい、こんな荒い口調使ってるって山崎さんに知れ渡っちゃったら…。
【え、冷めたわ】
今すぐ止めなければ。
今すぐ退避してもらわなければ。
「(名前ちゃーん!!こんな早い段階から来てくれたんだ!!」
「早めに山崎さんに会いたくて!」
「…そ、そっか。」
あ、可愛い。
照れてる姿マジ可愛い。
そんな私達を見ていた隊士達は何を見せられているんだ、みたいな顔をしている。
遊園地の時の銀さんみたい。
もしやデジャヴ?
「副長ー、Aちゃ……佐藤さんが来ましたー!」
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時