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山崎side。
Aちゃんが帰った後の歓迎会は、
全然と言っていいほど楽しくなかった。
変わったことといえば、ついさっきまで副長や沖田隊長と、絡んでた篠原さんが俺のもとに来て、距離が近いというか、怖い。
だけど、顔はそこそこいいのでモテてしまう。
女を雌豚としか思ってない、隊長も気に入っている様子だった。
「山崎さん、佐藤先輩って…ちょっと束縛激しくないですか…？」
「…？そんなことないと思うけど、」
「いやぁ、私いるだけで結構キレてましたよね…。
ゆめ、怖かったです……。」
「ち、近いよ篠原さん。」
「ゆめでいいですよ？」
…なんか、Aちゃんみたいな、可愛い甘え方じゃないんだよな。
俺からすると、この子はぶりっ子に見える。
「…ゆめなら絶対、山崎さんを束縛したらなんかしないのにな〜。」
「Aちゃんはそんな人じゃない。何も知らないくせに、適当なこと言うなよ。」
篠原さんは「え？」という顔をしていた。
もしかして俺、めっちゃマジになってた？
気がつくと俺自身の顔も熱くなり、
その場に居づらくなって、部屋をまた出て行ってしまった。
「あー、……。やっちゃったなぁ…。」
「何やってんでィ。」
「うぁ！！…って、沖田隊長…、どうしてここに？」
「ザキお前、あいつのこと嫌いだろィ」
「嫌いって……」
「…俺は嫌いでさァ。」
「えっ、」
驚いた。
あんなにデレデレしてるように見えたのに。
「あの女、めんどくせェ。誰が入れさせたんだか」と沖田隊長の愚痴が始まった。
「…俺も苦手です。あの子。」
「…まぁ、それ以外の答え返ってきても困るけどな。
ザキにはもう女がいるんでィ。心配させるようなことすんな。」
隊長が俺のことを心配してくれてる？
確かに、女の子がいる歓迎会に連れてこられるなんて、
俺がAちゃんの立場だったら絶対嫌だよな。
しかもそれが事前に知らされてないなんて…。
俺はなんて愚かなことをしたんだろう。
「ところで、もう一線はこえたのか」
「はぁ！？何言ってんですか！沖田隊長！」
「ホテルであっちから誘惑きてきたんだろィ？
なんで乗らねぇんだよ」
「…傷つけたくないんですよ。理性保つのも案外楽じゃないし。困ったものです」
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作者名：サラダ | 作成日時：2024年1月15日 13時
