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「山崎さん、私後輩の子の性別、聞かされてないんですけど。女の子なんて聞いてないんですけど。」
「ご、ごめんなさい…。」
「まぁまぁ!!佐藤さん!いいじゃないか!
トシもほら、マヨネーズは我慢しろ、」
来なきゃよかった、なんて思ってはいない。
だけど、女の子が山崎さんと一緒に観察をするらしいのだ。
許せない。
羨ましい。
「佐藤先輩、お酒注ぎましょうか?」
「…んー、私お酒弱いんだ。ごめんね」
「えー!そうなんですか!?ゆめも…お酒弱いんです。酔ったら抱きつき魔になっちゃうから。」
え、ん、何その上目遣い。
怖い怖い怖い。
急いで他の隊士を見ると、山崎さんと近藤さん以外、このゆめという女の子に釘付けだ。
山崎さん好き。マジ好き。
「ならどっちが先に潰れるか、勝負してくだせェ」
「は、沖田さん何言って…。」
ゆめちゃんは勢いよく「いいですね!やりましょう!!」と言った。
そして、近藤さんもノリノリでお酒を注ぎ始めた。
なんで呼ばれただけなのにこんな始末を…。
てか、土方さんもそんな平然としてるのが怖いよ。
さっさと潰れて帰った方が楽かも。
「いただきます」
「ちょっと待ってAちゃん」
「…?」
「沖田隊長、篠原(ゆめ)さん。少々おふざけが過ぎてます」
山崎さんは歓迎会を後にして、
私の腕を掴んで部屋を出た。
めちゃくちゃ謝られた。
「気が済むまで俺のこと殴ってくれてもいいから!」と言ってきたので私は少し考えた。
「じゃあ目を閉じてください。」と言って私は山崎さんにだんだん近づいて、
キスをした。
「……え???」
「これで、許します」
「…ちょっと待って、…」
驚いた山崎さんは地面にしゃがみこんで、
顔が破裂するんじゃないか、ってくらい真っ赤だった。
「じゃあ、私は帰りますので、」
「待ってAちゃん」
そう呼ばれて、振り返ると私の視界には、
山崎さんの顔がゼロ距離にあり、キスをされた。
「…えへへ。カッコつかないけど、こういうのは俺からやらせてよ」
「……反則です。」
「Aちゃん顔真っ赤。(笑)」
そんなところも大好きなんだ。
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時