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私が彼と会ってから1ヶ月が経った。
そしてとてもやらかしたことがある。
名前を聞くのを忘れてしまったこと。
こんな重要なことを忘れてしまっていたなんて
多分私は相当なアホだ。
「あっ!A〜!!」
「あっ、かえでちゃん。」
「私ね、…彼氏できちゃった!♡」
「えー!おめでとう!…実はね、私も好きな人できちゃったんだよね」
「えー!!何出会い!?」
「…何出会い?…警察、?」
「え、ロマンティック。真選組だよね!?」
あの人が真選組かは知らないけど、
黒い隊服着てたから多分真選組なのかな。
「うん」とうなずくと、「きゃー」とピンクの歓声を上げ始めた。
自分の恋愛じゃないのに、自分の恋愛みたいにはしゃいでくれるのね…。(笑)
「で…、かえでちゃんに相談があって…。」
「え、聞く聞く。そこのファミレスで聞いていい?」
「全然いいよ」
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「相談って?」
「その…ね。その人、私を家までおんぶして送ってくれたの。私、酔ってたから」
「えー!いいじゃん!ロマンティックすぎ!」
「それで…そこまではよかったんだけど…、
名前聞き忘れて、」
「え、!名前は聞くでしょ!?」
「バカすぎて忘れてた」
…どうしたらいいんだろう。
もう会って1ヶ月経ってるのに
今更名前聞くなんて。
相手側も覚えてるかわかんないし。
「会うしかないね」とかえでちゃんが提案した。
だけど私は、さっきも思った通り、今更名前を聞くのはとても恥ずかしい。
「…てか、かえでちゃんの彼氏、名前は?」
「えーとね…恥ずかしいんだけど…。
坂田銀時っていう人!」
「ふ〜ん?どんな人?」
「んー、…無職なんだけど、
いざとなったら守ってくれるんだよね!」
「へ、へー、素敵な人…だね!」
かえでちゃんの彼氏って無職なの!?
いやでも、かえでちゃんって結構変わってる人とか好きになったりするし、それはそれでかえでちゃんの個性なのかな。
あの人は…どんな人なんだろう。
また話したいな。
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時