重力、夢中力【文豪ストレイドッグス】【中原中也】

(35)幹部代理任務 其ノ壱 ページ39

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『え、厭です』


「厭ですじゃなくて。此れは命令だ」


『パワハラです』


「頼むよA君」



執務室で首領から告げられた新たな任務。

其の内容について今の私には拒絶的な感情しかない。



『厭ですよ、何で私が態々敵方のパーティーで標的と円舞曲(ワルツ)しなくちゃならないんですか?!』


「誰も円舞曲(ワルツ)しろとは云っていない。接近してくれと云ったンだ」


『それでも厭です。私の理想は高身長の内外美男子(イケメン)なんですから！』


「任務なのだから君の理想の男性像など知った事ではないのだよ」



接近って何よ。

抑々私は知らない人と初対面でいきなりドンチャン騒ぐのが好きじゃないのだ。

出来ないわけじゃないけど楽しくないから厭だ。



「頼むよ。それに何も独りでじゃないよ、黒蜥蜴の3人も一緒だ」


『…判りました。銀ちゃんの可愛さに免じて引き受けます』


「宜しく頼むね」



首領に一礼して部屋を出る。




…誰だ今チョロイとか云ったの。
アンタら銀ちゃんの可愛さ馬鹿にするなよ？

あの声で

「Aさん…お疲れ様です…」


とか言われてみな？1発でノックアウトだから!!←



廊下を歩いていると噂をすればというやつなのか否か、前から広津さんと立原、そして愛しの銀ちゃんが歩いてきた。



「ここに居りましたかA幹部代理」


「すぐ帰ってくるって云ったじゃないですか！」


「……」



あ、そうだ。立原が話あるとか何とかで抱きついてきたんだった。(※事故です)



『ゴメン、すっかり忘れてた。抱きついてくるほど話したい事っt「ちょっ、何云ってンスか!!?」








ｼﾞｬｷｯ







「ちょ、アレは事故だって…刀降ろせ銀！」




銀ちゃん可愛いなぁ〜…

刀突きつけちゃうなんてお姉さん嬉しい。



『広津さんさぁ、長いから幹部代理つけなくていいですよ？前みたいに呼んでくださいよ』


「今となってはAさんも立派に幹部補佐。前のような扱いなどできませぬ」


『そうそう、Aさんでいいからさ』



この3人との任務、地味に楽しみになってきた。


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