23話 ページ35
アオギリの樹に連れられ、タオルにくるまるA。
〈はい。珈琲〉
長身の男が珈琲をくれた。
タタラ、隻眼の王の部下らしい。
〈君がAねー。………〉
じっと、見てくる。
〈…………(の、飲みにくい)〉
〈タタラさん、やめてあげて。飲みにくそう〉
エトが楽しそうにいう。
そうか、と見つめるのをやめて、エトと話を始めた。
アオギリの樹。
喰種の集団。
危険な奴らの集まり。
ここにいれば白鳩からはよけい狙われる。
逆に危険でしょ。
Aは、はぁとため息をこぼした。
〈ため息。〉
え、とつぶやきタタラの顔を覗く。
〈ため息ついたら幸せが逃げるぞ〉
……………。
〈ぷはっ!〉
あまりにも真剣にいうのに加えそんなこというキャラに見えなかったため
つい笑ってしまった。
〈アハハハ!〉
〈………A、笑いすぎ〉
エトがふふ、と優しく笑う。
〈あ、ごめんなさい。〉
確かに笑いすぎたとタタラに謝る。
〈……〉
どうやらまだ拗ねてるらしい。
そんなキャラに見えないせいかまた笑いそうになった。
それからは3人で途切れない会話をした。
世間話や白鳩のこと。
今までの武勇伝。
ずっと笑っていた。
ここにいてもいい、と思える時間だった。
―――――――――――
そんな、アオギリが敵に回るなんて。
つらい、と丸まる。
『…………覚悟しなきゃ』
よしっ!と飛び起き、あんていくに戻ろうと走り出した。
そこに、誰がいたかわからないまま。
「フー…………」
Aと同じ髪の色。
柱にもたれかかり煙草を吸う。
「…………A。」
死ぬんじゃねぇぞ。
そう笑ったあと姿を消した。
〈姫宮特等!どちらに行ってました?〉
〈………いや。亜門さー。俺の事は流星でいいから〉
〈!お、恐れ多いです!〉
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ドS娘 - …朝ごはんって…人肉…? (2017年7月27日 15時) (レス) id: 8d85534e35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティアラ | 作成日時:2014年12月9日 6時