仕事 ページ22
Aside
私はリヴァイと歩いていた。
今、地上にいるなんて、信じられない。
そしてイザベルとファーランが死んだなんて、信じたくない。
しかも死んだのは6年も前。
仲間を失ったショックで記憶喪失になったっていうけど、その仲間のことは何一つ覚えてない。
どうせなら全てを忘れてしまえばよかったのに。
「ねぇ、リヴァイ。私ってなんでこうなったの?記憶のことじゃなくて」
私が聞くとリヴァイが意味がわからないというように見てきた。
言葉が足りなかったか。
「私は分隊長だった。それで、リヴァイ班に入って、分隊長をやめたのかと思いきや、やめずに、特別作戦班副班長と、副兵士長と、兵士長補佐を追加された。四つも役職あっていいの?」
私の理解力が足りないんだろうか?
普通こんな人いないと思う。
「エルヴィンがいいというんだからいいんだろう」
なんだそれ。
あのヅラっぽい団長がいいって言うから?
まぁ私は記憶がないから信じていいのかよく分からないけど。
「分かった。いいってことにしたとしても、それじゃあ団長より仕事多そうだけど?ていうか、今は私の分の仕事、誰がやってるの?」
私が聞くとリヴァイはフッと笑った。
いや、ここ笑うところなの?
「確かにな。お前の仕事はエルヴィンより多いはずだ。結構押し付けられてたからな。今はお前の仕事をクソメガネと俺で半分ずつやってる。心配するな」
私、押し付けられてたの?
なんで断らなかったんだろう。
記憶が戻ったら絶対に断ろう。
ていうか、リヴァイとあのテンションが高い人がやってるの?
なんか申し訳ない。
「私にもやらせて。簡単なのでいいから。迷惑ならいいけど」
そう言った時に部屋についた。
部屋に入ると、驚いた。
意外と広い。
「手伝いたいならやらせてやる。持ってくるから待ってろ」
リヴァイはそう言って出て行った。
部屋に埃が溜まってる。
まぁそりゃそうだろうけど、嫌だ。
リヴァイが帰ってきた頃には私は掃除する準備を終わらせていた。
「ありがとう。そこに置いといて」
私は掃除を開始した。
リヴァイはあっけにとられて見ている。
怪我人がここまでできるとは思わなかった?
痛いけど、汚いのはもっと嫌だ。
痛みには慣れてるし。
掃除を終わらせて、リヴァイに少し教えてもらって書類を終わらせたのは、それから数時間後だった。
書類仕事ってそんなに難しくないな。
兵士って楽なんだ。
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作者名:カシオペア | 作成日時:2017年8月24日 15時