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そのあと海から戻ってきた二人に、「この後別行動しよう」と櫻井くんが言って。
また二人に冷やかされて、櫻井くんが怒って、私はそれを見て笑う。
そんなやり取りが、もう既に日常に馴染みつつあった。
翔「じゃあ、またな」
着替え終わった三人と私。
茉奈「Aちゃん今日はありがとう！また遊ぼうね」
「うん。こちらこそありがとう」
倉岡「じゃまた学校でね」
「うん」
翔「じゃあな」
手を振る二人とばいばいして、私と櫻井くんは歩き出した。
翔「どうだった？二人」
なんとなくぷらぷらと歩きながら尋ねてきた櫻井くん。
翔「いいやつらでしょ？」
「うん。二人とも優しかったし、面白かった」
翔「中原楽しそうにしてたから安心したよ。最初不安そうだったから」
「……うん、私、こういうの久々で」
この私が学校の人と休みの日に遊ぶなんて、まだちょっと信じられない。
「でも、来てよかった。だから誘ってくれてありがとう」
翔「そんな、こっちこそ、来てくれてありがとう」
「うん」
翔「ダブルデートなんて、どうなるかと思ったけどね。二人が余計なこと言ったりしないか、ほんと気が気じゃなかった」
櫻井くんが、はは、と笑う。
翔「でも、」
ピタ、と足を止めた櫻井くんは、私の目の前に右手を差し出した。
翔「今から二人だから。こういうのも、気にせずしてもいいよね」
「っ、」
手繋ぎたい、ってことだよね。
ドキドキする胸を抑えながら、差し出された手にそっと自分の手を重ねた。
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作者名：さくらこ | 作成日時：2019年6月23日 17時
