女王蜂に蜂蜜【山口忠】

27.女王の目にも涙 ページ27

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Aside


高島さんと電話していたら、遅くなってしまった。
(そろそろ、部活終わる時間だな…)
距離置こうって言われてるけど。
顔だけでも、見たいな…
体育館の近くでうろうろしていると


「おーA！山口待ってたのー！？ラブラブだな！」


日向に見つかり大声を出される。


「日向！しーっ！」


そう言ったのも遅く…
忠に見つかる。


「プッ…女王様も結構しつこいね」


月島に馬鹿にされる。


「違う。待ってた訳じゃないもん。
私、帰るから！」


恥ずかしい…。
走って逃げると、人とぶつかった。


「いてーな！ボゲ！」

「ごめんなさい！」


ぶつかった相手は、影山だった。


「なんだ、Aか。山口ならまだあっちに…
って、どうしたんだ！？そんなに痛かったか！？」


私は涙を流してしまっていた。


「なんでもないの。じゃあね、バイバイ」


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「よかったの？」


ツッキーに聞かれる。
俺だって…本当はAと一緒に居たいよ。
でも…どうしたらいいのかわからない。


「おい山口。Aとなんかあったのか？」


いきなり影山に聞かれる。


「え…別に、何にも」

「さっき。A泣いてたぞ」

「えっ…」


俺はAが泣くところなんて
見たことない…。


「…山口。行かないと後悔する」


ツッキーが小さな声で行った。


「行けよ…Aを追いかけろ。
行かないと、本当にAのこと失うよ…」

「な、なんで…ツッキーどうしたの？」

「今あいつを一人で帰らせちゃダメだ！！」


ツッキーは珍しく焦ったように言った。


「山口が絶対に行かないって言うなら…
僕が追いかけるよ」

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