ねーちゃんが十二人 ページ16
「モデル……ですか?」
さすがに、ねーちゃんも驚いてる。
確かにねーちゃんは美人だが、不特定多数の人間にねーちゃんを晒すのはしたくない。
乱数はにっこりと笑みを浮かべ「そ! モデル!」と復唱した。
「Aってば、すっごく美人だし、ボク気に入っちゃった!」
だからおねがぁい♡ と顎の下に両手を添え、上目遣いでねーちゃんを見る乱数。
ねーちゃんは「え、え」と狼狽えながらこっちを見ていた。 可愛い。
「も・ち・ろ・ん。 Aが撮影で使ったトータルコーデはプレゼントするしぃ、それ相応のおきゅーりょもあげるつもりだよ?」
きゃっぴるん☆ と効果音が付きそうなくらいキメキメでねーちゃんを口説いてる。
給料、と聞いた瞬間ねーちゃんの肩がピクンと動いた。
乱数が待ってましたと言わんばかりに追い立てる。
「多分、男三人だったらよゆーで養えるくらいには出すよ。 売上によってはアップも考えるし、何より『ボク』専属モデルになってくれるのならモデル達の荒波からも守ってあげられるよ? 一郎」
悪い話じゃないでしょ、と俺に振る。
ねーちゃんもこっちをじっと見つめていた。
「ねーちゃんの意思を尊重する」
ねーちゃんがやりたければやる、やりたくなければやらない。
それだけの話だ。
「やるにしても、俺らが送迎するし、撮影中も近くで見させてもらう。 ねーちゃん一人だと不安だし」
そう言うと乱数は、むうっとわかりやすく頬を膨らませる。
そう簡単にねーちゃんと二人きりにさせてたまるかよ。
「ま、これがボクの連絡先だから。 いつでも連絡先してね!」
名刺をおずおずと受け取るねーちゃん。
とりあえず乱数が他にも見繕ってくれた分を『礼の品』としてありがたく頂く。
店から出て行こうとすると、乱数が着いてきた。
そのあっけらかんとした表情で「ボク、もうちょっとAといたいなぁ、ダメ?」とねーちゃんに。
ねーちゃんは少し照れながらもちろん、と返事をする。
ねーちゃんはやっぱ無防備だ。
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おりはるこん(改名)(プロフ) - ミーさん» コメ返し遅れて申し訳ないです!最近やることが多いので更新事態の優先順位が低くなってるのがすごく悔しくて…。終わりは決まってるので着いてきていただけると嬉しいです! (2018年11月29日 20時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - 最近読み始めたので、更新とても嬉しいです…!これからも頑張ってください! (2018年11月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 750b1e0df3 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん(改名)(プロフ) - ぬぬぬさん» ここだと文字数が足りないのでボードかメッセージに移行してもよろしいでしょうか?私の考察は250文字以上になってしまいそうなので…(汗) (2018年9月15日 18時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬぬ(プロフ) - ペンは剣よりヒプノシスマイクってどういう意味だと思いますか???調べても全然分からなくて… (2018年9月15日 17時) (レス) id: 62aeac2e51 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん(改名)(プロフ) - ぬぬぬさん» わかりみが深い…!久々にヒプマイを誰かと語れてスッキリしました!ぽっせもわかります!ヒプマイ沼は深いですね…! (2018年9月15日 17時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おりはるこん(元鈴音) | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年8月26日 8時