姉ちゃんが二十九人 ページ33
「うぇっ！？ 姉ちゃん来んの！？」
『ああ。 それで、一緒にシブヤに来て欲しいみたいなんだが、二郎の予定を確かめておこうと思って』
「もちろん行く！」
電話だからと遠巻きに見ていたダチが寄ってくる。
やけにニタニタと笑っている。 発言を許さないと言うように人差し指を立て唇に当てると、おどけたように手をひらひらと振ってきた。
兄ちゃんからの電話を切り、ポケットにしまい、ふうっと息を吐く。
ダチの一人がわざとらしいくらいのニヤケ顔で、ガバッと肩に腕を回してきた。
「もしかして、例の『彼女』かぁ？ なになに、ようやく仲直り？」
「んなっ！ だから彼女とかじゃねぇって……！」
そんなことを言うが、照れんな照れんなとケラケラ笑われた。
そのうちまた一人、また一人と加わり、盛大にいじられることになってしまった。
「マジで写真ねーの？」
「あるわアホ」
「めっちゃ見てぇ」
俺絡みに飽きたから離れたのかと思えば、まだ諦めねぇ。
こいつらに見せたら絶対に会いたいと始まるし。 うるせぇ、と軽く小突くと「見てぇ見てぇ」と暴れだした。
「うっるぁっ！」
「おまっ！ マジでザケンな！？」
「パスワードしてないく二郎くんが悪いんじゃないですかー？」
安っぽいクソ煽りだが、マジで姉ちゃんだけは見せたくない。
後ろから二人に抱きつかれ、身動きが取れねぇ。
そうこうしているうちに姉ちゃんの写真が開かれ、俺を抑えていた二人もスマホに駆け寄った。
「あー……。 二郎めっちゃ好きそう」
「THE・二郎の好みって感じだな」
「俺的には全然アリ。 むしろイイわ」
「ワンチャン二郎の好みに合わせてる可能性」
「いや、二郎の理想像がこの人なんだろ」
「好き勝手言ってんじゃねぇぞてめぇら……！」
総評的には「美人じゃねーか」と小突かれながらスマホを返された。
そして肩にポンと手を置かれ、一言。
「頑張れよな」
「……おう」
姉ちゃんの結婚は、ぜってぇ止める。
初恋が叶うなんて思ってない。
姉ちゃんが幸せそうに笑ってくれれば、それでいい。
俺らが出来ることなら協力すっから、と言うその目はギラついている。
頼もしいダチだな、と思わず笑ってしまう。
「二郎、飯奢っから写真くれよ」
「ムリ」
前言撤回、全く頼もしくなかった。
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おりはるこん（改名）(プロフ) - ミーさん» コメ返し遅れて申し訳ないです！最近やることが多いので更新事態の優先順位が低くなってるのがすごく悔しくて…。終わりは決まってるので着いてきていただけると嬉しいです！ (2018年11月29日 20時) (
レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - 最近読み始めたので、更新とても嬉しいです…!これからも頑張ってください！ (2018年11月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 750b1e0df3 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん（改名）(プロフ) - ぬぬぬさん» ここだと文字数が足りないのでボードかメッセージに移行してもよろしいでしょうか？私の考察は250文字以上になってしまいそうなので…(汗) (2018年9月15日 18時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬぬ(プロフ) - ペンは剣よりヒプノシスマイクってどういう意味だと思いますか？？？調べても全然分からなくて… (2018年9月15日 17時) (レス) id: 62aeac2e51 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん（改名）(プロフ) - ぬぬぬさん» わかりみが深い…！久々にヒプマイを誰かと語れてスッキリしました！ぽっせもわかります！ヒプマイ沼は深いですね…！ (2018年9月15日 17時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりはるこん(元鈴音)
| 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年8月26日 8時
