ハニーレモン・キス -Daiki.A-

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土日は一緒に勉強こそしなかったものの、大貴くんとはずっと連絡を取り合ってた。
最初はメールでやり取りしてたけど、伝えるのがやっぱり難しい。




大『よっ。こっちの方が伝えやすいかと思って。』




そしたら大貴くんから電話が掛かってきた。
繋いだまま、話しながら勉強する。
嬉しくて集中なんて出来るはずない。




大『これならどっかで一緒にやりゃ良かったね。』


『ふふ、本当だね。』


大『ま、電話も悪くないけど。』


『電話だと何か声違う感じがする。』




いつもよりちょっとだけ低いのかな。
ドキドキしちゃうのは、耳元で聞こえる声のせい。




大『イケボに聞こえますか？』


『いつもよりイケボです。』


大『おい！そこはいつもの方がだろ！』


『ごめんごめん。笑』


大『まーったく！でもさ、声だけ聞いてると顔見たくなる。』


『ん。そうだね。』


大『……………Aもそう思ってくれてんの？』


『………………うん。』




思わず正直にうん、なんて言ってしまった。
何も発さない大貴くんに焦って、ごめんって言おうすると。
ため息の後にさっきよりも低い声が聞こえてきた。





大『…………………可愛すぎるわ、本当。』





しっかりと私の耳に届いた言葉に、顔が熱くなった。
大貴くんはどんな気持ちで言ったの？
今、どんな顔してる？




大『A、俺さ。』


『？』


大『ごめん、何でもない。テスト頑張ろうな。』


『うん。』


大『出掛けんの楽しみにしてる。』


『私も楽しみだよ。』




電話を切った後も顔の火照りと、ドキドキが止まらない。
声を聞けたからってだけじゃない。
だって期待しちゃうよ、あんなの。
両想いだって思ってもいいの？






大『…………………Aに伝えたい事あるから。』

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