ハニーレモン・キス -Daiki.A-

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遥「終わったー！」


光「あー、俺今回全然出来なかった。」


大「ひかの場合、今回もだろ？」


光「うるせえ！そういう大ちゃんはどうなんだよ！」


大「俺は結構いけた。」


光「まじかよー。」


大「テスト勉強頑張ったもん。な？」


「うん。私もまあまあ出来たかな。」


光「くそー。俺も一緒にやっときゃ良かった！」




3日間に渡る中間テストが終わった。
勉強した甲斐があって、手応えは結構感じてる。
頑張って良かったな。




遥「さ！私バイト入ってるから帰るわ。」


「え、遥香今日バイトなの？」


遥「言ってなかったっけ？ごめん。シフト交代しちゃったんだ。」


光「ちょ、遥香待って。俺もバイトあるから帰る！」




なんだ残念。
一緒にカフェでも寄って帰ろうと思ってたのに。
バイトなら仕方ないか。




大「遥香と約束してたの？」


「ううん。約束はしてないけど、いつもテスト終わりはどっか寄ってたから。」


大「そっか。俺とじゃだめ？」


「え？」


大「どっか寄って帰るの、俺とじゃだめ？」


「いいの？」


大「もちろん。あー、ちょっとだけ待ってて？」




教室の入り口の方に歩いていく大貴くん。
そこに居たのはめぐちゃん。




恵「大貴！帰ろ！」


大「ごめん。俺用事出来た。」


恵「えー。先言っておいてよー。友達断っちゃったじゃん。」


大「ごめんって。今戻れば間に合うんじゃねえの？」


恵「もう！大貴のばか。」




ちょっと怒ってためぐちゃんに困り顔の大貴くん。
もしかして約束してたのかな。
それなら、めぐちゃんを優先するべきじゃ。



「あの、私なら大丈夫だよ？」


大「ん？なにが？」


「約束してたんじゃないの？」


大「平気平気。約束とかじゃなくて、恒例行事みたいなもんだし。」


「そうなの？けど、」


大「めぐはいつもの事だから。」




すぐ不機嫌になるからさー、って呆れたように話す。
それだけ気を許してるって事なんだよね。お互い。
幼馴染って特別な関係がちょっぴり羨ましい。




大「Aは何にも気にしなくて大丈夫。俺が、」


「？」


大「俺が、Aと行きたいからさ。」


「うん、」




下唇を噛みながら、照れたように行こっかって言うの。
反則じゃない？

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