ハニーレモン・キス -Daiki.A-

31〈D〉 ページ31

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大「来週からテスト期間入るじゃん。」


「入っちゃうね。」


大「放課後、一緒に勉強しない？」


「え、」


大「出来れば、2人で。」




実行委員は体育祭が終わると同時に終了する。
だから、どうしても繋がってたくて。
ずっと誘おうと思ってた。
一瞬びっくりした顔になったけど、ふわりと笑って答えてくれた。




「うん。一緒に勉強しよ。」


大「やった！」




ホームに入って来た電車に乗ると、ドアの前で手を振ってくれる。
あぁ、なんて可愛いんだ。
帰りの電車の中、今日の事を思い出してニヤケそうになるのを必死で耐えた。




恵「あ、大貴。」


大「何してんの？」


恵「アイス買いに来た。」




駅からの帰り道、コンビニから出てきためぐに遭遇した。
レジ袋の中に入ってる、2つセットのアイスの片方を手渡される。
家まで一緒に歩いて帰る。




恵「遅かったじゃん。」


大「あー、うん。」


恵「帰り、光に会ったの。別々に帰って来たんだね。」


大「途中まで一緒に帰って来たけど、」


恵「……………送って、あげたんだ？」


大「そんなとこ。」


恵「ふーん。」




アイスを一口かじって、つまんなそうな顔。
興味があるんだか、ないんだか。
自分から話してきたくせに。




恵「あの子なんだ、好きな子。」


大「は！？」


恵「お化け屋敷の所で見かけた。」




めぐもクラスの子達と同じ遊園地に来ていた。
まじか。
あの場面を、幼馴染に見られたって何か恥ずかしいな。




恵「大貴、すっごい優しい顔してたよ。」


大「そりゃ、好きな子だから。」


恵「あっそ。」


大「お前なぁ。もうちょっと興味持てよ、幼馴染だろ。」


恵「幼馴染の恋愛に興味持たなきゃいけないってルールはないでしょ。」


大「はいはい。ったく、かわいくねーな。」


恵「っ、可愛くなくてすいませんでしたね！」

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