ハニーレモン・キス -Daiki.A-

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光「ふー。あ、1年間よろしく！」


「よろしくね。」


光「俺、八乙女光！」




聞いたことある名前だ。
1年の時もクラスで何回か耳にしてた気がする。




「望月Aです。」


光「うん、知ってる。」


「え！なんで？」


光「それは秘密ー。」




ニッコニコの笑顔で秘密だなんて。
もしかしてどっかで話してたのかな。
それなら申し訳ない。




光「もっちーはさぁ、」


「ちょっと待って。もっちー！？」


光「望月さんでしょ？だから、もっちー。」




初めて呼ばれるあだ名に少し戸惑っていると、光くんがクスクス笑い始めた。




光「見て見て。廊下側の1番前のやつ。すっごいこっち見てる。」


「？」


光「見すぎだわー。」



私たちの席は窓側の1番後ろとその前。
言われた通りの方を見ると、確かにこっちを見てて。
目が合うと一瞬びっくりした顔をして、その後微笑みかけられた。




増「自己紹介始めるぞー。じゃあ有岡から！」




1番に指名をされ元気よく立ち上がった男の子。
少し高めの特徴的な大きな声で自己紹介が始まった。




大「有岡大貴です！最高の1年にしたいと思います！」




有岡大貴くん。
彼もまた、聞いたことのある名前だ。
自己紹介が終わると、みんなから大ちゃーん！って呼ばれてニコニコ笑ってる。



それにしても。
有岡くんが自己紹介している間、特に名前を言う時なんてバッチリ目が合った気がして。
いや、でも私じゃなくて光くんでしょ？
それを見て、後ろからまたクククッと笑い声がした。




光「馬鹿だなぁ、大ちゃん。」


「光くんの事、すごい見てたね。」


光「あはは！俺じゃないよー。もっちー面白え。」


「私？なんで？」


光「なんでもー。」




自己紹介がどんどん進んでいき、自分の番が回ってきて席を立つと有岡くんがじっと私を見ていた。
なんだか緊張しちゃう。
終わりにもう一度そちらを見てみると、さっきの笑顔で微笑んでくれてた。

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