ハニーレモン・キス -Daiki.A-

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最後の光くんが自己紹介を終えると、先生から1年間の行事など説明され、今度は委員会決めに。




光「どうすんの？」


「出来ればやりたくない。」




人前に出るのは苦手だし、私にはまとめる力もない。
着々と決まっていく中、最後に残った体育祭実行委員と文化祭実行委員。
このまま逃れられたらなぁ。




増「次、体育祭実行委員。やりたい人ー？」




すると、はい！と手を挙げたのは有岡くん。
それを見た女子達が我先にと次々と手を挙げていく。




増「男子は有岡で決まりっと。女子は希望者多数だからなぁ。ここは公平にくじ引きで決めるか！」




良かった。
希望者の中でくじ引きするなら、やらなくて済みそう。
なんて安心してた。
それなのに、くじを引いた増田先生の声に耳を疑った。




増「女子はー、お！望月！」


「え！私やりたいだなんて一言も、」


増「公平にくじ引きって言ったろ？クラスの女子全員から選んだから。」


「えー、」


光「もっちー、どんまい！」


「嘘でしょ…。」




どうして私なの。
有岡くんと一緒にやりたかった女子達からの目線が痛い。
この状況、断れないじゃない。




「わかりました…。」


増「頼んだぞ！じゃあ、体育祭実行委員は有岡と望月で決まり。」




黒板に書かれた自分の名前を見て、がっくりする。
光くんは後ろで楽しそうに笑ってるし。
こんなはずじゃなかったのに。


チャイムが鳴り、先生が教室を出て行った所で今日一日が終わった。
遥香の元へ行こうと席を立つと、有岡くんがこちらにやって来た。




大「望月さん！えっとー、その、よろしくね？」


「私こういうの苦手で…。」


大「大丈夫！俺が引っ張ってくし！任せて！」


光「任せてって。どこのどいつが言うんだよ、ったくさぁ。」


大「ひか！余計な事は言わないで！」


光「はいはい。もっちー、大ちゃん良いヤツだから仲良くしてやってね？」


「有岡くん、よろしくね。」


大「は？え？もっちー？」




大きな目をパチクリ。
びっくりした様子で、私と光くんを交互に見た。




「光くんに、そう呼ばれる事になったの。」


大「まじかよ。ずりいよ。」




口を尖らせ、不満げな顔で訴えてる。
それを見てケタケタ笑う光くん。




光「大ちゃんも呼べばいいじゃん。ね？」


「う、うん。」


大「え！いいの？」




今度は目をキラキラさせて。
コロコロと表情が変わって可愛らしい。
話しやすいし、人気があるのわかるかも。

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