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急いで腹を押さえていた手を離して何事もなかったかのようにしているつもりだが名取は俺の方を見ていて……
気づかれたかと思ったが名取は声をかけては来なかった。
そのまま同じエレベータに乗って医局へ向かい自分の席に着いた。
自分の席に着くとフェローたちの前で気を張っていたからなのか緊張が解けて腹痛が一気に強くなった。
今医局にいるのは、俺とフェローたちだけ。
白石や緋山たちはヘリ担やら回診やらで医局にはいない。
痛む腹痛に内心顔を歪めつつひたすら仕事に打ち込んだ。
でも痛みを忘れるほどの集中力が続くのはせいぜい2、30分程度で……
集中力が切れるとまた腹部の痛みが戻って来る。
痛む腹部にてを当てながらも仕事を続けるがそれも限界があって……
あまりの痛さに嫌な冷や汗が流れてくる。
少し休もうか……
そう考えるも今医局にいるのは俺とフェローたちだけのため休もうにも休めない。
俺が休むわけにはいかないよな……
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名取side
時間が経つごとに確信に変わっていく藍沢先生への疑い。
横峯たちも藍沢先生の動きに不信感を抱いているらしく俺の考えていることを伝えると同調された。
横峯「一回声開けたほうがよくない?」
灰谷「でも藍沢先生が素直に休もうとするかな?」
名取「でも藍沢先生が自分から俺たちに体調が悪いこと素直に伝えて休もうとすることはもっとないだろ」
雪村「一回声かけたほうがいいかもしれませんね…すごく辛そうですし」
そう言いながら藍沢先生を見る雪村さんの視線の先には明らかに朝より具合の悪そうな藍沢先生の姿。
そんな藍沢先生を見ているとみているだけではいられなくなって思い切って声をかけることにした。
横峯「藍沢先生?」
藍沢「……なんだ」
名取「体調…悪いんですよね?朝から。休んで来たらどうですか?」
藍沢「別に大丈夫だ」
灰谷「大丈夫には見えないですよ」
藍沢「大丈夫だと言ってる」
雪村「顔色もあまりよくないですし」
名取「藍沢先生、無理しないでいいんで仮眠室行きましょう?」
藍沢「………」
俺たちの総攻撃に諦めたのか無言の藍沢先生。
無言は肯定と受け取り藍沢先生を無理矢理仮眠室に連れて行き寝かせるとやはりお腹が痛むようで丸まったような体勢で痛みに耐えながら布団をかぶっている。
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明日香 - RULIさん» コメントありがとうございます!更新が中々出来ず、その上長くなってしまい申し訳ないです。ただてさえ長いのにまだ長くなりそうですが頑張って書いていきますので引き続きご愛読頂けると嬉しいです。 (2019年8月2日 7時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
RULI - リクエスト、受け取って下さり、ありがとうございます、とても面白いです!流石だなと、おもいました!頑張って下さい! (2019年8月1日 20時) (レス) id: 8fa7ebfbfe (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ハートさん» コメントありがとうございます。読者の皆さんの応援が励みになっています。これからもゆっくりかもしれませんが更新頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年7月24日 18時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
ハート - 最新頑張ってください。応援しております (2019年7月24日 13時) (レス) id: f31ae08eec (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ぱやさん» コメントありがとうございます。学生のため平日は忙しく中々更新が出来ないのですが主に土日や長期休みは頑張って更新したいと思っています。更新速度が遅いですが暖かく見守って応援して下さると嬉しいです! (2019年7月12日 22時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
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