64.大波乱 ページ14
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あー…まずい。
矢巾のほうを見ると、がっくりと肩を落としている。
なんでこれくらいのことでそんなに落ち込むのよ…。
「矢巾!」
人ごみの中を掻き分け、矢巾の肩を叩いた。
「A…」
「そんなに落ち込まないでよ…」
「だ、だって…」
「あのね、私…。私の中では、矢巾が一番…」
言いかけた声をさえぎるように、司会の声が響いた。
「2年のミス青城は2年4組、河原Aさんでーす!!ステージにどうぞ!!!」
「…え?」
「あ…」
矢巾もポカーンとしている。
う、嘘でしょ…。
フラフラとステージへあがる。
「今日はメイド姿がとっても可愛かったですね〜!実行委員長としても頑張り屋なところも魅力でした!ところでお相手、誰を選びますか!?」
そ…そんな…こんな人前で…。
でも誰も選ばないと…せっかくここまで盛り上がってるのに…
どうしよう…
「迷ってないで、俺を選べばいーだろッ!!!!」
矢巾の大きな声が響き、会場が静まった…。
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「矢巾、頑張ったじゃん…100点満点、だね」
及川はその姿を見て、笑みを浮かべた。
「ねえ、美奈?」
及川の隣にいた美奈は、頷いた。
「秀の幸せを、願ってるよ…」
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じんわりと、目に涙が浮かぶ。
本当に、矢巾を呼んでいいの…?
「おーっと!ここはミスターを逃した2年バレー部主将の矢巾くん!逆指名です!!」
司会の声もほどほどに無視をして、矢巾はステージへ勝手に上がった
と、同時にすごい勢いでステージにあがる影。
「おいコラてめぇ!俺は認めてねーぞ!」
ええっ!?賢太郎!?
賢太郎は矢巾を押さえつけた。
「何だよ!離せ!決めるのはAだろ!でしゃばるな!!」
「うるせぇチャラ男!!」
「なんだと!俺はチャラくない!!」
喧嘩が始まり、司会の子が困っている。
「やめなさい!!」
私は2人の手を引っ張って、ステージを降りた。
恥ずかしい…穴があったら入りたい………。
「Aちゃん…あの2人を手なづけてるなんて、ホント何者?」
及川は感心して、ステージを降りて去っていく3人を見つめていた。
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茜(プロフ) - ハイキュー!!さん» 私も矢巾くん大好きですー(*^_^*) (2021年2月23日 6時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 矢巾君大好き☆ (2021年2月23日 0時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花(仮)さん» 長い話を最後まで読んでくれてありがとうございます!咲ちゃん可愛いですか?!オリジナルキャラを誉めてもらったのは初めてなのでびっくり、でも嬉しいです! (2018年4月30日 23時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花(仮) - 読み切ったー!♪───O(≧∇≦)O────♪良かった!!!狂犬ちゃんちと可愛そうだけど、でもちゃんと矢巾んと結ばれて良かった!!あと咲ちゃん可愛かった!w (2018年4月30日 20時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイの信者 - 茜さん» ありがとうございます!渡くんのお話なかなかないので楽しみに待ってますね♪(渡くんかっこいいのにね何でだろう?) (2018年2月12日 20時) (レス) id: 75957a3e43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜 | 作成日時:2017年10月25日 10時