長すぎる1ヶ月-蝉-[完結]

4週間目 ページ19

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『行ってきまーす』


(は、)






今日、大学かよ。

俺まだシャワー浴びたばっかなんだけどよ、ちょっと待て。





そんな俺にお構いなく、重いドアを開けて出て行った。





(....ま、今日はいいよな)



このくそ暑い中、外に出るのもめんどくせえし、

俺はそのままソファに寝転がった。








今日は、大丈夫だろう____________

昨日の今日で来るほど、あのストーカーもバカじゃないだろうし。









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なんて高を括った俺の方がバカで。









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その夜、Aは夜中になっても帰ってこなかった。







(....なにやってんだよ、)


テーブルを叩くと、乾いた音だけがする。



いつもの食器の音や、洗い物ん時の水音はいつまでたっても聞こえそうにない。









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そして俺が携帯の着信に気づくのは、そう思ったすぐ後で。









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画面に映る




A の文字に、俺の足は動いた。









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『.....やだっ、助けてっ....』








そして聞こえるのは、怯えた声だった。





通じるはずのねえ俺の携帯に電話するくらい、









それくらい、やばいってことなんだ。








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気付くのが、遅かった____________






(くっそっ....、!)






唇を、噛みしめる。

鉄臭さが、伝わった。




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