もう一つの理由_6 ページ28
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…ゴンッ!
涼「っ、ん……?」
……やば、ボーッとしてた………今の音なに?
扉の方がうるさいな…?
侑「りょおすけぇっ!んー、あかなぃい!」
涼「侑李…?」
どうやら侑李が部屋に入りたいのに扉が開かなくて体当たりしていたらしい。
………仕方ないなぁ……っ、………
涼「っ、…!…ぁ、……くっ、」
……忘れてた…今朝も貧血あったんだ……
立ち上がった瞬間ぐわんと視界が歪んで、椅子からそのままフローリングへ倒れた。
……目の前がぐるぐる回ってる……気持ち悪い…っ、……あぁ、もうなんで………早く治まれよ……
焦る気持ちに拍車を掛けるように息がしにくくなってくる。
涼「…ぅ……ヒュー……ケホケホっ…」
侑「りょおすけ…?」
ガチャンッと音がして。
侑李が自力で部屋へ入ってきたみたい。
侑「りょおすけくるしぃのっ…!?」
涼「…ゆ、ゴホゴホッ…ヒュルッ……っ、」
侑「おくしゅり、ない…?けぇくんにもらってくる!!」
早く収まれと思えば思うほどに酷くなる。
そんな俺より冷静な侑李が階段を降りていく音を遠くに聞いた。
……知られたくない、助けを求めたくない……
また、叱られる……か、ら…………
___________________
大貴side
大「…は?部屋から一度も出てきてねぇの?」
慧「ご飯も食べてくれてないし……やっぱり言い過ぎちゃったかな…」
あいつも捻くれたら長いからな。
少しは反省しろっての。
ずる休みして一日中部屋で何してるのか知らないけど……まさかまたゲームだったら本気で取り上げてやる。
慧「…ねぇ、今何か聞こえなかった?何かが倒れるような」
大「侑李でも転んだんじゃない?」
今、侑李が涼介の部屋に行っている。
さすがに侑李には誰も当たったりしないから、涼介も素直になるだろ?
侑「けぇくーん!りょおすけっ、いき、ぜーぜーして、たおれてる!」
慧「え?!」
大「っ!」
直前まで怒りしかなかったし、晩飯を作っている途中だったけど……涼介のことしか考えられなくてすぐに部屋へ向かった。
大「涼介っ?!」
侑李が伝えた通り、部屋で倒れていた涼介は沢山の汗をかいているのに体が冷たくて意識がない。
慧「涼ちゃんっ…!」
大「涼介っ、涼介聞こえるか!?慧!救急車っ!」
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夢莉(プロフ) - トマト丸。さん» 他のお話と融合させるかもしれませんが、移行先で考えてみます!リクエストありがとうございます! (2020年3月7日 19時) (レス) id: 62134ae4e1 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - あーちゃんさん» はじめまして(^^)光栄です…!移行先で考えてみます!リクエストありがとうございます! (2020年3月7日 19時) (レス) id: 62134ae4e1 (このIDを非表示/違反報告)
トマト丸。 - 涼ちゃんが高熱がでてしまい熱性痙攣で一時意識不明の重体になってしまうところを見たいです!!!!よろしくお願いします!!!! (2020年3月7日 14時) (レス) id: 064c528e5b (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - はじめまして!何度か読み返してしまうほど大好きです!リクエストしたいのですが、涼ちゃんがノロウイルスで嘔吐がひどくなかなか治らず家族みんなで看病する、というのをお願いしたいです!!よろしくお願いします! (2020年3月5日 21時) (レス) id: 4ea081dbc4 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - らんさん» わぁ嬉しいです…!了解しました!少し先になりますが、移行先3の方で書かせていただきますね!リクエストありがとうございます! (2020年3月5日 20時) (レス) id: 62134ae4e1 (このIDを非表示/違反報告)
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