Ｔｏｐａｚ (ページ25)

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小さな背中＿2 ページ25

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夕方……こんな時間に部屋でだらだらしているのは随分と久々。

いつのまにか眠っていたらしく起きたら外は真っ暗で……もう、慧と侑李も帰ってきてるみたい。

………涼介、あれからどうしたかな。

理不尽なのは俺だ……八つ当たりして、全て放棄して。

大「………涼介、」

申し訳なさに名前を声に出したそのとき、廊下から部屋の扉が開く音がした。

直感的に……涼介だ、と思い……

大「……涼介」

涼「…っ……大ちゃん…」

涼介は制服姿のままで。

そうだよな……俺の代わりに動いていたんだから。

涼「……今日、カレーにしたよ。もうすぐ出来るから…」

大「…うん、」

俺は、肝心なことは何も言えず……部屋に入った涼介の背中を見送って大きな溜め息を溢す。

大「……はあ…」

慧「みんなーご飯だよ～」

大「……腹へった………」

漂ういい匂いに……スマホのランプが光っていたことに気付かず、俺は一階へ降りていった。

慧「……涼ちゃん、遅いなぁ？」

侑「おなかすいたぁ、りょおすけまだ？」

大「………」

元々気まずい雰囲気のなか、慧からの目線が気になる。

慧「大ちゃん、涼ちゃんのお迎えいってきて」

大「……なんで俺が…」

慧「大ちゃ～ん？」

慧に優しい面持ちで諭すように背中を押され、侑李にケツを叩かれて涼介の部屋へ………来た。

大「……涼介？着替え終わったか？下で待ってるぞ」

………これでよし。

勝手に納得して、戻ろうとしたとき部屋で通知音が聞こえてスマホを手に取った。

高校の友達からのくだらないメッセージと、数時間前に送られてきていた裕翔からのもの。

心配性な俺のために、涼介の学校での様子を教えてくれているんだ………今日は見てなかったな。

でも、涼介に変わりはなかったし大丈夫だったんだろう。

裕翔からのメッセージを開くまで………自分の見落としに気づかずにいた。

大「……………っ、！」

裕翔からのメッセージには……

“今日は午前中に貧血で倒れて、保健室で様子を見ていたけど熱も出てた。

帰りは少し下がったけど、また上がるかもしれないから気を付けてみてあげて”

最後まで読む前に部屋を飛び出し、涼介の部屋の扉を開くと電気もつけられず真っ暗で。

………ベッドの下で苦しそうに倒れている涼介がいた。

涼「っん……ぅう゛っ……ｹﾎｯ……」

大「涼介っ……！」

慧「大ちゃ～ん？涼ちゃ～ん、まだぁ？」

大「慧！涼介がっ」