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初めて会ったあの日、渉先輩に一目惚れして。



再会した日は、転けたところも、叫んでいるところも見られちゃって。



だけど、それがあったから、声をかけてもらえて。



それから、連絡先を交換して、仲良くなって。



下の名前で呼ばれるようになって、食堂でご飯を食べて。



好きって言ってもらえて。



彼女になれた。



今でも、夢なんじゃないかって思う。



目が覚めたらベッドの上…だったらどうしよう。



「どうした?そんなに手なんか見つめて」



「いや、何か夢みたいだなって…。私が渉先輩の彼女だなんて…」



「俺の彼女なんだからさ、呼び捨てにしてよ。あと敬語もやめてね」



「…わ、わ、わた…渉………くん」



いきなり呼べない!!



『渉』なんて呼べるわけないよ!!



「ふっ(笑)まぁ、今はそれでもいいか」



そう言って笑った渉くんの顔は、すっごく可愛かった。



その笑顔を見て、私は渉くんに初めてあった時のことを思い出した。



「渉くん、私たちが初めて会った時のこと覚えてる?」



「Aがバス停で転けた日でしょ?」



「…やっぱり覚えてないんだ」



「もしかして、Aがあの時言ったお礼が関係してる?俺、何したのか未だに思い出せないんだけど」



「もう〜、仕方ないな。教えてあげよう」

37~渉side~→←35



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作者名:みっ。 | 作成日時:2017年5月16日 0時

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