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「渉先輩!!」
先にバス停に着いていた渉先輩に駆け寄る。
これから告白することになるというのに、ドキドキとい気持ちより、早く会いたい気持ちの方が大きくて。
終礼が終わった瞬間、誰よりも早く教室を飛び出してきた。
「走ってきたの?(笑)」
「はいっ…はやく…会いたくて…」
…しまった。
会いたくて、なんて言っちゃった。
引かれたかも…って思ったけど、渉先輩の顔はとても穏やかだった。
まるで、愛しい何かを見るような優しい目で、私のことを見つめてくれていた。
ねぇ、渉先輩?
そんな顔されたら、期待しちゃうよ?
期待してもいいの?
私のこと好きじゃないんなら、そんな顔しちゃダメだよ。
勘違いしちゃうじゃん…。
「そういえば今日さ…」
バスを待っている間も、バスに乗ってからも、他愛もない話をして。
いいのか悪いのか、一切会話が途切れることはなかった。
もうすぐ、渉先輩の降りるバス停…。
どうしよう…。
まだ大事なこと聞けてないのに。
「ねぇ、Aちゃん?」
「はい?」
「この後、まだ時間ある?」
「あります!」
「じゃあ、ちょっと寄り道しよ」
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作者名:みっ。 | 作成日時:2017年5月16日 0時