3 ページ3
バスに乗りこんでからも、彼の方をチラチラと覗き見る。
…やっぱり、あの人だ。
あの人に間違いない。
ずっと、私が会いたかった人。
やっと会えた…。
会えたんだけど、名前も知らないし、声をかけるにかけられない。
しかも、でかい声で叫んだところ見られてるし。
今思い出すだけでも恥ずかしいよ…。
声…かけたいのに。
あの時言えなかったこと、ちゃんと言いたいのに。
『ピンポーン、次、止まります』
バスのアナウンスが、次の停止を知らせる。
しばらくすると、停留所につき、私の想い人はバスから降りていった。
ああっ…行っちゃう!!
…追いかけたい!!
…けど、そんなストーカ紛いなことはしたくない。
ただでさえ変な子だと思われてそうなのに、次は変態だと思われちゃう。
それは、何としてでも避けたい。
私は、後ろ髪を引かれる思いで、進んでいくバスに乗っていた。
明日も会えないかな…。
会いたいな…。
よし、決めた。
次会えたら、次に会えた時は、声をかけよう。
そして、名前を聞くんだ。
『私、廣田Aって言います!!…あなたのお名前は?』
『俺?俺は…』
99人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みっ。 | 作成日時:2017年5月16日 0時