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12~渉side~ ページ12

そう思った時、目の前にやってきたバス。



俺はバスに乗り込む寸前、あの子の方をもう一度見ると、少し悲しそうな顔でバスを見つめていた。


やっぱり、バスに乗りたかったんじゃん。



お人よしって、こういうことを言うんだろうな。



そう思っていたけど。



視線はバスではないように思えてきた。



…まさか、俺を見てる?



なんか、目が合ってる気がするんだけど。



そんな気がしたのは、俺の気のせいなのか、すぐに視線をおばあちゃんに戻したあの子。



その姿を見て、俺も、バスに乗りこんだ。



これが、俺とあの子の2回目の出会いだった。



おばあちゃん向ける笑顔が、あまりにも優しくて。



最初はお人よしだな〜って思ったけど、それが彼女の性格なんだろうと思った。



バスに乗ってからも、あの子の笑顔が頭の中に浮かんでいた。



…次会ったら、声、かけてみようかな。



そう思いながら、バスに揺られ家に向かったのだった。

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作者名:みっ。 | 作成日時:2017年5月16日 0時

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