似たもの同士 『切島鋭児郎、鉄哲徹鐵誕生祭』 ページ11
『え、今日って切島君の誕生日なの……?』
「おお、そうだぜ!
鉄哲も一緒だって言ってたな……」
昼休み。
今日はローリエが作ってくれたお弁当があるから、教室で食べていた。
そんな中、唐突に始まった【誕生日教えよう会】。
主催者は当然のように芦戸さん。
知っても、金銭や時間の事を考えるとプレゼントなんて用意出来ないから、聞いて食べてを繰り返していた。
そうやっていても、今日の日付を言われると手は止まってしまった。
「鉄哲と誕生日同じって……」
「マジで"双子なんじゃね?"レベルだよね」
芦戸さんと耳郎さんがそう言うのに、教室にいるみんなが激しく首を縦に振る。
あ、待って。首振りすぎて痛い……。
『えっと、おめでとう……』
「おお! サンキューA!!」
文頭に"とりあえず"が付いてもおかしくない祝いの言葉でも、切島君はしっかりと謝辞を述べた。
私だったら絶対無理だ……。
「ならさ、パーティーしようよ!」
「そんな事をしている暇はないのでは?
仮にも私達は、ヒーローの卵。相澤先生も許してくださるかは……」
『多分、許してくれるかも』
八百万さんの言葉に私が呟くと、みんなが一斉にこちらを向いた。
食堂に行っていた人も、いつの間にか戻ってきていた。
・
昼休みにAが言った通り、相澤先生はパーティーの許可をくれた。
………A、何をした!?
クラス全員そう思った。
「A、どうやって許可もらったの?」
『うーん…とね………。
ほら、私って友達少なかった…っていうか、ほとんどいなかったでしょ?
そんな私の事を知ってるから、消太君はそういうところ、甘いんだよね』
そう言いながらあははと苦笑いしていた。
………そういや、Aがずっといた友達って見た事ないかも。
「あ、A組ー! わざわざありがとね。鉄哲のためにパーティー開いてくれたって聞いたよ」
「いやいやいや! どうせ切島とかいう奴のおまけだろ!?」
「変な事言うな! 同じヒーロー科1年なんだから、こういうのがあってもいいだろ?」
……相変わらずだな、B組(特に物間)は。
「おーサンキューな! 千東が許可もらってきてくれたって聞いたぜ!」
『そんな、私は全然……。
鉄哲君、誕生日おめでとう』
「サンキュー!」
鉄哲なら、Aと仲良くなれそうだな。
・
そこからは消灯時間になるまで、食ったり遊んだりをした。
切島と鉄哲、反応も似てたね。
似たもの同士ってすごいなぁ。
2019/10/16
愛しい貴方からの ※名前固定 『伏見弓弦、伏見剣藺誕生祭』→←いつかもう一度 『十龍之介誕生祭』
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蒼乃(プロフ) - 星猫さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！更新は不定期ですが、更新する時は頑張りたいと思います！ (2021年9月7日 17時) (
レス) id: c9e288890e (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年9月7日 17時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - Vermutさん» ありがとぉぉぉぉ！！そう言ってくれて嬉しい！いやいや、受験だもん！僕、更新頑張るからVermutも受験ファイトです！Vermutが戻ってくるまで、これも月光の歌姫も更新しまくってやんよ……！(悪い顔)← とまあ、これはちょっとした冗談で……、ほんとありがとね！！ (2019年9月29日 8時) (レス) id: e3feac7888 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - うわぁぁぁんスマホ取られてたせいで見るの遅れたぁぁぁぁ！！！((すっごく素敵な作品だね！！治兄のとこ、本当に泣けて来たよ…！更新ちっともしなくなった私が言うのも何だけど、更新頑張ってねー！！ (2019年9月29日 8時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2019年9月7日 23時
