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とびきりの笑顔 ページ41

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亜嵐side






黙ってスマホを握りしめていると、
冬馬と一緒にいる友達の方が、あ、と声を上げる。





「………でもさ、最近原本の周り、いつも同じ奴いねぇ?」



冬馬「ああ、白濱でしょ、4組の。」





今度は俺の話のようだ。





「あれ、なんなの?付き合ってんの?」



冬馬「いや、そうではなくね?Aにも適当にスルーされてるし。」





まるでひっつき虫みたいな扱い。


……まあ、俺のことは別にいいんだけどさ。





冬馬「あいついたら狙えるもんも狙えねぇよな。」





トウマはそんなことまで口にした。



俺の中で、ふつふつと湧き上がってくる対抗心。




………こっちだって、あげねぇっつーの。




心の中で呟いた。




だけど、そのすぐあと、俺は我に返る。




……なんだよ、“あげねぇ”って。



そんなこと言ったら、まるで………









A「あれ、いたの?」





すぐ近くでそんな声がした。



声の主の方を振り返れば、もしかして私待ち?なんて冗談ぽく話すAちゃんがいて。


その手には鞄が握られており、どうやらもう帰れるらしい。




Aちゃんの声に、まだ近くにいたトウマ達がこちらを振り向く。





亜嵐「……そ、Aちゃん待ち。」





彼らの視線が向いているのをいいことに、俺はAちゃんの手を握った。



………トウマに見せつけるように。




突然のことに、目を丸くするAちゃん。


微かにだけど、頬が赤くなった気がした。




え、なに?なんて困惑する彼女の手を引きながら歩みを進め、立ち止まったままのトウマ達を追い抜く。




お前いたのかよ、とも
何してんだよ、とも取れる、驚いたようなトウマの顔。


そんな彼らに





亜嵐「………どうも。」





とびきりの笑顔でそう声をかけた。



……皮肉や挑発の意味を込めて。






.

彼の呟き→←聞こえてくる会話



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心音(プロフ) - すごくドキドキします!! 全然ベタな展開でもドキドキできていいです!!!! つぎの更新も楽しみにしてます!! (2019年4月14日 2時) (レス) id: f04cf3a636 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - このお話すごく面白くて大好きになりました!毎回驚かされます。これからも頑張ってください! (2019年4月8日 15時) (レス) id: 7756676704 (このIDを非表示/違反報告)
y,206 - 毎日更新楽しみに待ってます!頑張ってください!! (2019年4月4日 23時) (レス) id: d4f39bbfd7 (このIDを非表示/違反報告)
まるこめちーは(プロフ) - 初めまして!毎日らなさんの物語楽しみにしています!!新作待ってましたー☆玲於推しですが、亜嵐くんも楽しみにしています! (2019年3月29日 19時) (レス) id: 797fcf741c (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ(プロフ) - (ノ `・∀・)ノ゙ オオオオォ♪らな。さんの新作!またワクワクドキドキしちゃいます…(*´ω`*) (2019年3月29日 7時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らな。 | 作成日時:2019年3月28日 23時

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