そんなキャラやったっけ ページ18
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……え、待って、これガチなん？呆然と呟いたのは銀だった。俺は黙って頷いた。
「色々苦労しとるんやな、朝原さん……」
「な……」
どんよりと顔をくもらせる俺と銀。角名と治は呆れたような顔をしていた。なんでやねん。
赤サンが練習が始まる頃にはしゃんとしろと言い残したのは、このことだろうか。角名はちょいちょい上手くサボっているが、バレーに関しては真摯なメンバーなので普段ならそんなことは言われるまでもない。
そんなお通夜のような空気を断ち切ったのは、体育館の重い扉を叩き開けるけたたましい音だった。
部員たちの声で賑やかだった体育館が、途端静まりかえる。後には残響だけがあった。音源から見覚えのある黒髪が覗く。
「み、みみみみみ宮はいますか！？」
少しの沈黙のあと、むさ苦しい男子バレー部には不釣り合いな女子の声が響く。残念ながら、吃りまくりのひっくり返りまくりだが。
「て、朝原さん！？」
「宮、宮いた、ごめんね、私……」
「朝原さん落ち着け。余計に驚かせるやろ」
わたわたと意味もなく両手を動かす浅原さんを、悠々とした動作で北さんが制す。どうやら二人で保健室からここまで来たらしい。
「……あの、でも北さん、私謝らなくちゃ」
「せやな、それは俺も同じや。ちょいとふざけすぎたな」
謝る？何のことだろう。二人は尚もぽかんとしている俺たちに歩み寄る。……あ、転んだ。
「ちょ、朝原さん平気か？そこなんもないけど、なんで転んだん？」
「うわああああ、宮だ、宮ごめんね、宮あああ」
「え、なんなん。怖い」
動揺のせいか、本来転ぶはずもないところで派手に転んだ朝原さん。思わず駆け寄ると、いきなり土下座せんばかりの勢いで謝られた。その様子が普段の落ち着いた彼女と百八十度違っていて、頭が追い付かず逆に冷静になってしまう。
一部始終を見ていた北さんが嘆息する。こらアカン、という感じで。
「侑、朝原さん連れ出して落ち着かせてやり。……朝原さん、侑はたぶん言いふらしとるやろから、こっちの説明は俺がするな」
北さんの落ち着き払った声はきちんと咀嚼できるのか、彼女がこくこくと頷く。俺も北さんの言うことなら大人しく従うので、二人して頭を縦に振った。
「行くで、朝原さん。立てるか？」
「平気……ありがとう」
多少落ち着きを取り戻したのか、朝原さんが起き上がってぱっぱと膝を払う。二人で体育館を出て、なんとなく目指したのは校舎裏のベンチだ。
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せなけいこ - この夢主ちゃんの性格も、少女漫画のヒロインな宮侑もめっちゃ好きです！この作品を生んでくれてありがとうございます。性癖に刺さりまくりです！！ (2020年9月18日 15時) (
レス) id: ef980343e4 (このIDを非表示/違反報告)
さかき(プロフ) - mimiさん» お返事が遅れてすみません！色々考えたのですが、本編はここで終わりにします。しかし私としても書きたいネタがまだたくさんあるので、そのうち別作品と纏めて短編集を出そうかと…。なので、気長に待ってくださると嬉しいです。 (2020年3月5日 1時) (レス) id: d263cbf7f6 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - さかきさん» ただ私がこの主人公もミヤツムも好きなので続いて欲しいっていう我儘なのですが…（ ; ; ）もし続きを書こうか少しでも考えてらっしゃるならぜひ見たいです…！ (2020年3月2日 3時) (レス) id: 4447061f23 (このIDを非表示/違反報告)
さかき(プロフ) - mimiさん» 初めまして、まず初めにご愛読ありがとうございます。ごめんなさい、話数の問題で断念したんですが、やっぱり終わりにしては歯切れが悪いですよね…！？もう少し何とかできないか検討してみます！ (2020年3月2日 0時) (レス) id: d263cbf7f6 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - はじめまして。こちらずっときゅんきゅんしながら読ませて頂いてました…！最後、終わりとなってますが完結なのでしょうか（ ; ; ）続きを楽しみにしてたので… (2020年3月1日 14時) (レス) id: 4447061f23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかき | 作成日時：2019年9月24日 23時
