【陰陽師】女子高生と茨木童子

茨木童子 ページ6

すると鬼は、肩を震わせた




「ククク…フハハハハハ！この茨木童子の不意を突くとは、面白い女よ」







ぶ、不気味な笑い方…！







鬼ってみんなそうなのか？






ストンッと身軽に着地した鬼…茨木童子は私の顔を覗いた






「わっ」




ち、ちちちちちちちかい！






びっくりして踏ん反りがえってしまうところを、茨木童子はしっかり抱きかかえてくれた






茨木童子は口を弧を描いて笑う






「なに、取って食いはしない…安心しろ」






ただならぬ雰囲気を体中から醸し出しているやつに言われても説得力ない！！！






でも、助けてくれたからな…






一応礼儀として言うべきだろう






「助けてくれて、ありがとう」





あと、そろそろ降ろしてください





さすがにこの格好周りに見られたら恥ずかしい






「気にするな、君が勝手に落ちてきただけだ」







うっっっ！






痛いところを突かれ、自分のアホらしさに恥ずかしさを覚える






「見つけたぞ！人間…、て、げ！？茨木童子！」






声をした方を振り向くと、そこには先ほどの鬼達がいた






どうやらもう立ち上がり動き回れるようになっていたらしい







「…天邪鬼か」






茨木童子は見下すように言い放つ






「友達？」





茨木童子に聞いたが、






「あの雑魚は知らん」





と答えられてしまった




「ええい、あの人間さえ食えば茨木童子なんぞ…！」



天邪鬼達は怯んだ戦意再び取り戻し、襲いかかろうと構えた



ま、またこの展開！？



「フハハハハ！雑魚がこの私を倒せるだと？笑わせてくれる！」





茨木童子は余裕の態度で構える




私のせいで茨木童子を巻き込んでしまった…





いや、まだ間に合う！





私は茨木童子から飛び降り、前に立ち天邪鬼と睨みあった




「…何のつもりだ、女」





声は低く、冷たかったが怯むわけにはいかなかった






「ごめんなさい、私のせいで…これ以上あなたに迷惑かけるわけにはいかない」






この天邪鬼達の狙いは私





「…私が囮になっている間に、逃げて」





茨木童子の金色の瞳は見開き、私を見つめていた




「グヘヘへへ！俺達に食われる気になったか？」






「私は諦めたりしない。この人にも…触れさせないんだからっ」





天邪鬼達をキッと睨む


…とりあえず、天邪鬼達の力では茨木童子には敵わない





無理に危害を加えないはずだ


私が茨木童子から離れたらの話だが

鬼の力→←命の恩人(鬼)？

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