おまけ 〜夜の夏祭り5〜 ページ31
探し回りはじめて約数十分、出店を回りながら探し続けたが一向に茨木童子の姿を見かけない
本当にどこ行ったんだろう…?
酒呑童子はお祭り内にいるはずだから、茨木童子も近くにいるはずなのに
「遠いなあ」
「何か言ったか?A」
「う、ううん!ねえ、あの出店にある甘味はりんご飴?」
私は誤魔化し、りんご飴らしき食べ物がある出店の方に指を指す
一緒に探してくれているんだ、愚痴を言える立場じゃないよ私!
しっかりしなくちゃ!
「そうだが…あれを食べたいのか?」
私は頭がはち切れるぐらい縦に振った
「美味しそうだもの、私買って来るから待ってて!」
私は妖と妖の間を通り抜けて、出店の方へ駆けた
目の前に広がるのは、まさにりんご飴そのものだった
現代のものとは少し小さいが、美味しいことには変わりなさそうだ
誤魔化してきたものの、本当に食べたくなってきた…
「すみません、2つください」
「ありがとうなのだ〜ヒョロロロロ〜!」
私は提灯おばけに銭を渡し、りんご飴を受け取った
大天狗のもとへ戻ろうとしたその時
「きゃー!大天狗様!今日も美(うつく)しゅうございます!」「先刻の笛はとても素敵で、私どもは心惹かれましたわ!」
「…なんじゃありゃ」
大天狗が、女の百鬼共々に囲まれてる
「ありゃ〜容姿端麗は羨ましいのだ〜」
私の後ろで呑気に話す提灯おばけ
あれ…このおばけ、ほっぺがある…!←
「いやいやいや…それはあとにして…」
これじゃ大天狗に近づけないよ!
すると、隣でこそこそと話す妖怪の話が私の耳に入ってきた
「先ほどまで女子(おなご)を連れ歩いていたらしい…」
「んで、その女が離れた隙を狙って男に群がったって話か」
わ、わ、わ、わわわ私が離れたせい!?
この時代でもハイエナみたいに群がる女がいるんだ…
私は囲まれている大天狗を見つめる
私となんかより、あの肉食系美人に囲まれている方がいい
だって茨木童子見つからないし…巻き込んで、せっかくのお祭りを楽しめないと思う
私は2つのりんご飴を見つめる
「いいもん、私1人で食べる」
その場を去ろうと思ったその時
「何そのような悲しい顔をしている」
「か、悲しい顔なんて!」
してない!と続けようとし、顔を上げると
「大天狗?さっきまで女の人に囲まれてたんじゃ…」
目の前に美形男子代表、大天狗が立っていた
「ああ、断りをいれてきた。今は先約がいるから邪魔をしないでくれ、と」
ええー!!!!
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はぐはまさ - 麻乃さん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります(*´∀`*) (2017年10月9日 18時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - はぐはまささん» はぐはまささんの書かれる茨木童子かっこいいです、もっと読みたいです(*´-`*) これからも応援してますヘ(*`∀´*)ノ (2017年10月9日 17時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 麻乃さん» ありがとうございます!!!( ´ ▽ ` ) (2017年10月9日 17時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - 更新お疲れ様です!(o´艸`) (2017年10月9日 13時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 召使い丁さん» いえいえ!逆に確率アップじゃない時に出るなんて、凄いですね(°_°) ありがとうございます!! (2017年9月12日 8時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はぐはまさ | 作成日時:2017年4月30日 19時