おまけ 〜夜の夏祭り4〜 ページ30
がやがやと周りが移動し始め、1人取り残された私も流れに沿って動こうとし、歩き始めたその瞬間
ドンッ
「あっご、ごめんなさい」
よそ見をしていたせいで前の人にぶつかってしまった
「大丈夫だ、…あの時の異界の者じゃないか。そなたもお祭りに来ていたのか」
見覚えのある黒い翼にクリーム色の短髪…身長
「大天狗だ!次の演奏の準備しなくていいの?」
このあとも、まだまだ続くんだよね?
大天狗は首を横に振る
「俺はもう出番はない、あとは博雅に任せた」
そう言い団扇で博雅の方を指すと、笛の準備をしていた
そっか…博雅もたまに笛を庭院で吹いていたな
「それより、そなたは1人でここに来たのか?」
「ううん、途中まで茨木童子といたんだけど…
」
放置されました。なんて恥ずかしくて言えない…!
言葉を濁らせていると
「茨木童子、か…仕方ない我も一緒に探そう」
「え!?」
そ、そんな、なんか申し訳ない…!
断ろうと言葉を発想とした瞬間、口元を団扇で軽く抑えられた
「我は困っている者を見捨てれんからな」
それに…と大天狗の顔をぐんっと近づき、息が詰まる
びっびびび美形が目の前に!
頭の中が真っ白になりそうっ
「異界の者、そなたのこともっと知りたい」
一緒に探してやるから私のことを教えろってか?
「私のことを知って…どうするの?」
何もいいことないよ?っと言ったら、大天狗は目を細め、クスッと笑った
「興味を持ったからだ、それ以外何でもない」
ふーん…?
「んじゃあ、一つ目!」
私は大天狗に詰め寄る
「私の名前は異界の者じゃなくて、Aというちゃんとした名前があるんだよ、わかった?」
いつまで異界の者異界の者…って、言いづらくないのかな?
「そうか、Aか…」
大天狗は私の名前を呟く
「しかと覚えた、A。さあ茨木童子を探しに行こう」
クリーム色の髪がふわりっと優しく動く
…てか、それこそ空飛んで探してよ
なーんて言える立場ではないから心の中にしまった
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はぐはまさ - 麻乃さん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります(*´∀`*) (2017年10月9日 18時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - はぐはまささん» はぐはまささんの書かれる茨木童子かっこいいです、もっと読みたいです(*´-`*) これからも応援してますヘ(*`∀´*)ノ (2017年10月9日 17時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 麻乃さん» ありがとうございます!!!( ´ ▽ ` ) (2017年10月9日 17時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
麻乃(プロフ) - 更新お疲れ様です!(o´艸`) (2017年10月9日 13時) (レス) id: 66c6973d83 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 召使い丁さん» いえいえ!逆に確率アップじゃない時に出るなんて、凄いですね(°_°) ありがとうございます!! (2017年9月12日 8時) (レス) id: 1a4672ac58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はぐはまさ | 作成日時:2017年4月30日 19時