君じゃなきゃ意味がない！

俺と変態ストーカー ページ5

｢あの子に会えたんだろ？｣

そう囁かれ、なぜこいつがそれを知っているのかと驚いた

｢見・て・た・ぜ♡｣

｢…何をだよ｣

｢え〜、不良から可憐な少女を助けたとことぉ〜、その少女と再開したと・こ・ろ♡｣

｢だぁかぁらぁ〜、なんでそのことを知ってんだよォォォ！！！！｣

俺が怒鳴ると周りがいっせいにこっちを見たが、もう見慣れたせいかいつもの事だとすぐにそれぞれのしていた事に戻っていった

怒鳴りつけてもケロッとした態度でヘラヘラと笑うメローネ

｢だって、ギアッチョ見かけたから後をつけてたもん♪｣

その言葉で俺はプツンと頭の中で音がなった気がした

｢付いてきてんじゃあねぇよぉおお！！！！気持ちわりぃ！！！！ストーカーかてめぇは！！！！｣

｢あっはぁ、そんなに怒んなよ〜ギアッチョ〜｣

｢うっせぇ！！！！くっつくな！！！！｣

無理矢理引き剥がすとまた恍惚な表情を浮かべるので思わず殴った

殴ろうが蹴ろうが喜ぶので悪循環になるのだが殴らずにはいられない

ついでに蹴りを入れてグリグリと踏みつぶすと妙な声が聞こえたが聞こえないふりをした

少し怒りが収まり、メローネから足をどけて自分の席にドカッと座る

入学式があってる時間は俺らは自習になっていたことにさっき気付いた

俺は話しかけてくるメローネをガン無視しつつ窓の外を眺めた

頭に浮かぶのはあの時のAの怯えた表情と今日見たコロコロと変わる表情

俺よりも30センチほど小せぇ身体

クリクリとした大きな目

必死に俺に付いて来る姿

フッと小さく笑う

ほっとけねぇ奴だと思う

守ってやんなきゃいけねぇとも思う

この時はこの感情の答えなんざ俺にはわからなかった

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