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45話 ページ46

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「久しぶりだな、A」

「セノ!」



アルハイゼンへの好意を今は深く考えない様にしてリビングに向かうと、そこには見知った大マハマトラの姿があった


「最近はガンダルヴァー村にも顔を見せてないそうだな
コレイがいつ来るんだと言っていたぞ」

「あはは…実は…」



Aは先日のアルハイゼンとショッピングをした時に昔の知人に遭遇した事や、それ以降人と会うのが恐ろしくなり引きこもっていることをセノに伝えた

私が遭遇した出来事などは報告義務があるのかとも思ったが、この様子では無断でアルハイゼンの側から離れた事はセノに伝わっていないらしい…


私への配慮なのか、はたまた面倒くさかったのか…

考えてみたがアルハイゼンの事だ、どちらもなのだろう







「なる程…
ようやく疑問が解けた」


「疑問?」


「あぁ、少し前から急に君の一族の噂の問い合わせが来てな
事情を聞いたが君から真相を聞いたには情報が少な過ぎるし、マハマトラはこの事を公にしていないのに、と」


「そう…だったのですね…」





あの店員だろうか
それとも店員が噂を流しそのことに興味を持った第三者だろうか…

どちらにせよ、店員のあの時の怯えた表情を鮮明に思い出してしまい、くらりと眩暈がして倒れそうになるところを後ろ手で手に爪を立て、痛みで現実に何とか引き戻した





「それと、アルハイゼンの行動も腑に落ちた」

「?」



くつくつと喉を鳴らして笑うセノにAは?マークを頭に浮かべる

セノから視線を滑らせて後ろでいつも通り本を読んでいるアルハイゼンに助けを求めるも、チラリとこちらを見て口角を少し上げただけで、Aの疑問は増しただけだった






「どういうことでしょう…?」



Aがセノに視線を戻し、少し遠慮しがちにセノに問いかけると


少しセノの身に纏う空気がピリついたのと同時に、すくりと立ち顕現させた槍で地面をゴツっと打ち鳴らした





「今日ここに、Aの監視対象の取り消し及び、君の一族の無罪を宣言しよう」



「…え???」





Aはただ呆気に取られ無意識のうちに開いた口を手で覆い隠すことしかできなかった




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作者名:みずと | 作成日時:2023年7月5日 3時

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