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ピンポーン…ピンポーン…
無機質なチャイムの音も目の前に佇む黒い扉も、少し前までは何となく嫌なものだったのに今となってはどうって事ない。
『こんにちは』
「よ、」
『今お茶淹れますね』
「良いって、良いって」
あくまで仕事をしに来たのであって、その時点で"客"ではない。
彼女は『そうですか』だけ言って早速画材の準備を始めた。
「随分片付いたな」
『殆ど処分しちゃったんです』
「は?! いつ?!」
『つい先日のゴミの日に』
差し出された椅子に腰を掛けたばかりだったが俺はおもむろに立ち上がっていた。
『銀時さん?』
「…悪い、急用思い出した」
『え?』
「埋め合わせは今度するから」
そう言い残し、次の瞬間には走り出すように玄関を飛び出た。
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.
.
ガラクタやゴミが積まれたそこから捜し物をするのは気が遠くなるものだ。
しかし諦めるつもりもない。
「あの区画のごみ収集ならこの辺りだよ」
「それにしたって銀さん、本当に捜すつもりかィ?」
「悪ィな、大切なもんがあるんだ」
「アンタにも見せてやりてぇよ」
おじさんは困った顔していたがそれを聞くなり笑顔を見せた。
「そうかィ、そりゃ楽しみだ」
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アカツキ(プロフ) - 黒猫さん» 黒猫さん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。終わりが見えずグダグダと更新してますがそろそろ本気で終わらせようと思います… (2022年10月26日 7時) (レス) id: 16de2d871f (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 衝撃的な展開! てかお前かい! このモブめo(`ω´ )o (2022年10月24日 22時) (レス) @page21 id: 8c85f5adc6 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 黒猫さん» コメント有難う御座います。もう少し続きますが最後まで楽しんでいただければと思います (2022年8月23日 7時) (レス) id: 5f592be880 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 応援してます! (2022年8月22日 21時) (レス) id: 1ec2eca413 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2022年8月21日 17時