プリンセスな彼女[takashi.n]

chapter09 ページ10

たっくんが受け取り
変わりに
ビニール袋を受け取ろうとして









お互いの手からすり抜けていった
林檎の入ったビニール袋









ドサッ









タク「うおっと

やっべー落としちまった！」









タク「悪りぃ・・・手滑ったわ」









A「ちょっ、ちょっと！

・・・なんて

なんてこと言うの？」








タク「え？」









A「落ちたとか滑ったとか

私受験生なのにぃぃー

合格発表まだなのにぃぃーーー

もうすぐ離れ離れになっちゃうのにぃー」









タク「・・・は？」









拾いあげたビニール袋









タク「待って今、交換すっから」









A「擦りおろすからいいっ！」









振り返り急ぎ足で
八百八をあとにした









帰り道もぽろぽろ溢れる涙


　
　
　
　








ひどいよタカシちゃん





　
　
　
　





まだ好きって言ってないのに・・・

　
　
　
　
　
　
　
　
　




・・・ん？



　
　






そうだよ！

私まだ好きって言ってない！！









何だ！まだチャンスあるじゃん！









よし、これは作戦練り直さなきゃ！





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私が次に考えた作戦は

『小さな恋のうた大作戦』







ほーらあなたにとって
大事な人ほどすぐそばにいるのってやつ









思い出すタカシちゃんと
再会してからの日々








特に彼を王子様と認識してから
自分をアピールしすぎた気がする









そうか・・・近くにいすぎたんだ
だからあまり見えてなかったんだ









登下校の時も
学校で過ごす時間も
放課後や休みの日に会った時も









・・・あぁ何で今まで
気づかなかったんだろう？









・・・。









別々の高校に行って離れ離れになって
そしてタカシちゃんはふと思うんだ









あいつ・・・元気にやってるのかな？









今までは毎日毎日騒がしかったけど
いなきゃいないで寂しいもんだな









久しぶりに声聞きてーな








久しぶりにあいつの顔見てーな









あれ？俺って
もしかしてあいつの事・・・








・・・って今更なに言ってんだよ








いや、今いかないで
もしあいつに彼氏でも出来て








それでいいのか俺







ダメだ・・・俺にはあいつしかいない







待ってろA！






今会いに行くから






A−−−−−っ！







　
　
　
　
　

　
はい、完璧！

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