恋してた_3 [yuta_t]

Chapter116（yuta_side) ページ23

【yuta side】




責任は全部軽率な
行動をした自分にある

その言葉と一緒に
ただの友達である事を釈明に付け加えて

事務所の関係者やメンバーに伝えると
それ以上にガヤが
深く聞いて来る事もなかった



ドラマの番宣にすぎない
グループ内に走る亀裂
あゆみの新恋人について

そんな風に最初は面白おかしく
ある事ない事伝えていた一部の人達も
新しいネタが出来たら
そっちにくいつくのが
この業界の自然の流れで

この話が世間から消えてくのに
そう時間はかからなかった







あゆみからは
報道されたあとすぐに電話が来て
何度も何度も謝られ
その度にあゆみのせいじゃないと
俺は否定をして

あゆみに否定する度に
Aに会えてない分
よりAを傷つけた事に対しての
罪悪感を募らせた









・









・







それからタイミングをみて
Aに会うことになった日









当日になっても
Aに何をどうやって
伝えるべきか考えても考えても
言い訳にしかならず
結局、明確な答えは出ないまま
仕事の合間に確認したスマホで
あゆみからの着信に気づく









一瞬、迷いつつも
かけ直した電話に
あゆみはすぐに出た









裕太「もしもし」









あゆみ「ごめんね

忙しい時間に・・・

そしてまた電話しちゃって」









裕太「別に

電話くらいいいよ」









あゆみ「・・・ありがと

・・・あれからどう？

少しは落ち着いた？」









裕太「・・・ん

大丈夫だよ

いつも通り仕事してるし

まー事務所からは色々言われたけど」









あゆみ「そっか・・・

そうだよね

本当にごめん」









裕太「だから

あゆみのせいじゃないって

い俺が行くって決めて行ったんだし

っていうかあゆみは？

あゆみも色々大変だったんじゃない？」









あゆみ「まー・・・

それなりにね(笑)

あ、裕ちゃん達との共演は

もう絶対にないだろうね」









裕太「それはそうだろうね(笑)」









あゆみ「って私の事はいいの

・・・彼女は大丈夫だった？

誤解させちゃったよね」









裕太「あぁ・・・

あれから会えてないんだ

でもちょうど今夜会う事になってて」








あゆみ「そうなんだね

こんな事言うのすら気がひけるけど

私に出来る事あるなら何でもするから

必要なら私から直接

言う事だって出来るし・・・」

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